映画・アニメの世界

【作品データベース】夜の波紋よるのはもん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・102分 京都作品
菊島隆三に内川清一郎が参加した脚本を、内川清一郎が自ら監督した異色現代劇。撮影は太田真一。主演は大木実、高千穂ひづるをはじめ、杉田弘子、仲代達矢、菅佐原英一、千田是也など。

STORY
京都の祇園、絢爛眼を見張る“都おどり”の舞台。だがその裏には時代に逆行する、封建的な格式と慣習があった。不幸の境遇から、祇園の社会に飛込んだ京子(高千穂ひづる)は、世の中でお金しか頼れぬと信じていた。それには“都おどり”の主役をとらねば。しかし京子には何の後ろ立てもなかった。野望に燃える京子の前には、祇園きっての芸妓花恵(杉田弘子)に秀勇(福田公子)がいた。その影には関西財界の巨頭岸井(柳永二郎)や画家の芦田(千田是也)がいた。彼女はその愛弟子森(菅佐原英一)を通じて、芦田に近づいた。彼女は自分の体を代償に建築庁の役人真崎(仲代達矢)から、多額の金を引き出した。そんな京子にも、医学生の恋人秋本高志(大木実)がいた。彼女の奔放な行動に冷たい眼を向ける、古風な花恵をしり目に、真崎が公金横領で逮捕されると、今度は秀勇のパトロン岸井に接近した。岸井は秀勇に想いを遂げられぬと知るや“都おどり”の主役を代償に京子を我が物にした。そして、京子は高志との将来のために、医師開業の資金を出してやった。“都おどり”の日。番組の中に京子の名前はなかった。それは封建的な格式と、岸井の裏切りのためだった。半狂乱になった京子は高志の許へ走った。しかし、高志にはすでに院長の娘との結婚が決まっていた。彼はせめてもの償いと、彼女に金を返した。悲しみにくれる京子は、自殺をはかったが、一命を取り止めた…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
高千穂ひづる
大木実
杉田弘子
菅佐原英一
福田公子
- スタッフ -
監督:内川清一郎
脚本:内川清一郎
脚本:菊島隆三
撮影:太田真一
音楽:大森盛太郎

配給:松竹
Ⓒ1958松竹株式会社

ジャンル:現代劇