INTRODUCTION
上映時間・76分　大船作品
新田次郎の原作を楠田芳子が脚色したもので、中学生を主人公にした青春ドラマ。川頭義郎が監督し、荒野諒一が撮影した。

STORY
寺島（田村高廣）は飛塚中学に就職し、三年のあるクラスの担当となった。このクラスの秀才は日野（石川竜二）、彼はクラブ活動の議長をつとめ、女生徒荒木（平山芙美子）とコンビだった。川村（坂井重男）は、小学校の頃から日野（石川竜二）とせり合った仲だったが、家が貧しく、高校進学は諦めていた。近くの八百屋を手伝い、自転車の配達をしていた。関西へ修学旅行が行われた。川村は残留組にまじっていた。このように川村だけが孤立していくのが、寺島の心を痛めた。夏になり、有志が蓼科山へ行くことになった。寺島は川村を誘った。旅費は、川村が社会人となってから返済することにして、寺島が立て替えたのだ。ところが、頂上附近で雷雨にあい、一行は危うく遭難しかかった。健脚の日野と荒木が下山し救助隊につげた。全員が無事に救い出されたが、ＰＴＡが寺島の行動を非難した。卒業期、川村はある町工場へ就職が決まった。高校進学組の生徒たちも、それぞれ合格の通知を受け取った。しかし宮崎（杉本修）という生徒だけが失敗し、服毒自殺を図った。川村がいち早く発見して救った。かつて二人は犬猿の仲だったのだが。卒業式の日、修学旅行の留守を気象観測していた川村らの論文が、新聞社の選考で一等に選ばれるという朗報が届いた。寺島は川村の手を握った。生徒たちを前にして、寺島はとっておきの歌を公開した。

- キャスト -
田村高廣
有沢正子
平山芙美子
石川竜二
- スタッフ -
原作：新田次郎
監督：川頭義郎
脚色：楠田芳子
撮影：荒野諒一
音楽：木下忠司

配給：松竹
Ⓒ1959松竹株式会社

ジャンル：現代劇