映画・アニメの世界

【作品データベース】伴淳・アチャコのおやじ教育ばんじゅん・あちゃこのおやじきょういく

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・69分 京都作品
松竹京都に新しく登場した“人生案内シリーズ”の第一作。松竹新喜劇館直志の『大人の童話』の映画化で森田龍男が脚色し、酒井欣也が監督した。撮影は倉持友一が担当。

STORY
大阪法善寺横町の小料理屋・千鳥亭--ここの娘しま(浅茅しのぶ)の婿養子福造(伴淳三郎)は正直者でお人好し、おまけに大の野球狂だった。一人っ子の金一(目方誠)と養父幸七(曾我廼家五郎八)の目を盗んでは野球見物に出かけ、店は幸七と女中おとみ(西岡慶子)の二人でテンテコ舞い。ある日、千鳥亭の家主森(東五九童)が店を千二百万円で買取ってくれといって来た。のん気な幸七は内金六百万円を払い、後は二、三日中にと約束した。福造は金策に出かけたが、いずれも失敗だった。しまの妹でお転婆娘の春子(春川ますみ)は、友達の雪子(朝海圭子)や正子(石井トミコ)らをかり集め、各自の家の物を持出して大バーゲン・セールを始めた。警察は盗品故買の嫌疑で保護者を呼んだ。これが縁で信用組合の岡本(乃木年雄)が金を貸してくれた。そこへ昔千鳥亭の仲居で、鮨屋徳松(花菱アチヤコ)の妻およね(浪花千栄子)が飛びこんで来た。滝沢(春日昇)が危篤で金一に逢いたがっているという。滝沢は十五年前しまと将来を誓った仲で、彼が出征した後、しまは彼の子を宿していた。滝沢の戦死の報が入り、しまは子供のことを隠して福造と結婚した。このことは徳松夫婦しか知らず、初めて知った幸七はビックリ仰天。一方、福造は相変らず少年野球に熱を上げていた。ある日、一人の紳士が死んだ滝沢の保障金受取人が金一になっているから受取ってくれといって来た。徳松は秘密を守るため一計を案じ、宝くじが当ったことにした。野球のチームの祝賀会の晩、徳松がつい口をすべらしてしまった。大騒ぎの末、福造は家出してしまった。ハシゴ酒をした福造は深夜の魚河岸で、しょんぼりしている金一にあった。福造を本当の父と信じている金一に、彼は心を打たれた。すべてを水に流して家に戻った。翌朝、家の買収も無事にすみ、心気一転した福造は家業に精出していた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
伴淳三郎
花菱アチヤコ
浅茅しのぶ
曽我廼家五郎八
- スタッフ -
原作:舘直志
監督:酒井欣也
脚色:森田龍男
撮影:倉持友一
音楽:大森盛太郎

配給:松竹
Ⓒ1959松竹株式会社

ジャンル:現代劇