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【作品データベース】剣風次男侍けんぷうじなんざむらい

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・68分 京都作品
旗本の次三男問題に材をとった時代劇で、灘千造の脚本を野村企鉾が監督した。撮影は倉持友一が担当している。

STORY
徳川幕府もようやく確立した頃。武家階級の封建的な厳しい家族制度は、跡取りの長男は別として、貧乏旗本の次三男たちをして、聟養子に行くこと以外に、将来に道を開くことは困難な境遇に追いやった。こうして、前途に明るい望みを持てない貧乏旗本の次三男坊たちは、次第に若い純粋な心を歪められ、単純な分別によって、粗暴な行動に青春のはけ口を求めていった。富田文之進(松本錦四郎)、大川主税(花ノ本寿)、長谷川桂三郎(川田浩三)、黒岩妥女(池徹)、高山助七(尾形寛)、小石栄造(池田恒夫)らもその一人であった。この冷飯組と跡取り組との対立は、将軍家指南番、柳生源斎(戸上城太郎)の道場をはじめ、彼等が顔をつき合わす場所場所で起った。この対立は、勘定吟味役の娘、深雪(山鳩くるみ)の聟養子になるはずだった桂三郎の夢が、千石取りの旗本の長男、山中頼母の出現によって破れたことで頂点に達した。これを知った文之進らは桂三郎と深雪を強引に合わせたが、これが城中の噂となって広がり、家風を重んじるおじの激怒にふれた。桂三郎は、理解深い兄、銀二郎(山内明)の制止もきかずに腹を切って若い命を自ら絶ってしまった。この桂三郎の死は、文之進らの心を一層すさんだものにした。ばくち打ちの用心棒でわずかな酒手を手にしている文之進のおじ五郎太(内藤武敏)にそそのかされ、酒、ばくち、女遊びと、次第に悪の世界にそまって行った文之進たちは鳥居信濃守と結託して公儀御用金の横領を策する両替屋・江洲屋三右衛門(香川良介)の巧みな言葉に乗せられて、公金輸送襲撃に加ってしまう。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
松本錦四郎
花ノ本寿
山鳩くるみ
川口京子
- スタッフ -
原案:水上伸郎
監督:野村企鋒
脚本:灘千造
撮影:倉持友一
音楽:長沢勝俊

配給:松竹
Ⓒ1959松竹株式会社

ジャンル:時代劇