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【作品データベース】三羽烏三代記さんばがらすさんだいき

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・102分 大船作品
松竹映画三千本記念映画。椎名利夫と富田義朗の共同脚本を、番匠義彰が監督し、生方敏夫が撮影を担当。初代佐分利信、上原謙、佐野周二、二代目高橋貞二、佐田啓二、大木実、三代目山本豊三、三上真一郎、小坂一也、それに小山明子、岡田茉莉子、高千穂ひづるや桑野みゆきを配した賑やかな顔ぶれで完成公開された。

STORY
大日本探偵社社員、南条康介(高橋貞二)は仕事に追われて、恋人の草野綾子(小山明子)とデートも出来ないのを嘆いていた。綾子は康介の下宿先、古い暖簾を誇る浅草の煎餅屋「入河」の看板娘であった。「入河」は綾子の姉秀子(三宅邦子)の実権下にあり、夫の雄之助(佐野周二)は康介にこの家に代々続く婿養子の宿命を説いて慰めた。安月給の康介は秀子に反対されて綾子と結婚出来なかった。お茶漬や「ひさご」では大学教授の土屋信行(佐分利信)と大日本探偵社社長赤沢俊哉(上原謙)が飲んでいた。「ひさご」のマダムは昔土屋とロマンスを語った伊丹夏代(高峰三枝子)である。店の奥では新聞記者の辰巳次郎(佐田啓二)が飲んでいた。テレビ・プロデューサーの恋人小池さわ子(岡田茉莉子)はいくら待っても現われなかった。いつもデートをすっぽかすのはリハーサルのためだった。康介や次郎と仲間の高見明(大木実)は登山を生きがいとする山男だった。妻の弓枝(高千穂ひづる)は勿論大いに不満であった。高見家の下宿人、城山茂夫(小坂一也)は音楽学校の生徒である。今夜はグループが集った。「ひさご」の一人娘百合子(牧紀子)、土屋の一人息子信彦(山本豊三)、パン屋の娘八坂いづみ(九條映子)等である。その頃「入河」では夜業で康介が煎餅用の粉をひいて点数を稼いでいた。そこへ雄之助が長崎から家出した宗方秋子(桑野みゆき)という少女を連れて来た。「入河」で女中代わりに使うことになった。翌朝、康介が出勤すると探偵社は大騒ぎだった。三十万の賞金つきで依頼主の名も素性もいえぬ一人の少女をみつけるという仕事が康介を待っていた。新聞社に次郎を訪ねて共同戦線をはった康介は、まず家出娘をさがせという次郎の言葉にはっとした。さがすべき少女は昨夜の宗方秋子だった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
高橋貞二
佐田啓二
大木実
桑野みゆき
佐分利信
- スタッフ -
原案:大船脚本部
監督:番匠義彰
脚本:椎名利夫
脚本:富田義朗
撮影:生方敏夫
音楽:牧野由多可

配給:松竹
Ⓒ1959松竹株式会社

ジャンル:現代劇