映画・アニメの世界

【作品データベース】大願成就たいがんじょうじゅ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・87分 大船作品
源氏鶏太の原作を、長谷部慶次・富田義朗・菅野昭彦が共同脚色し、生駒千里が監督し、篠村荘二郎が撮影したサラリーマンもの。事故死した高橋貞二の最後の主演作品となった。

STORY
陽新工業の総務部長三室大麓(高橋貞二)は“センタク部長”と呼ばれる。妻はなく、幼い娘と婆やと暮らす。会社でハンカチを洗濯したりするのだ。しかし仇名には敬愛の意味があった。気取らぬ人柄だったから。総務部の小宮敬子(桑野みゆき)は彼と結婚する大願をたてた。洗濯も代わってしてやる。若い高森(石浜朗)には敬子と結婚する大願がある。敬子は三室への気持を兄(佐田啓二)に話した。兄は高森との結婚をすすめた。会社は泰東工業から資本を入れることになった。三室は裏に何かあると感じた。専務の池田(佐々木孝丸)は話をにごした。療養中の社長は三室をなだめ、専務に協力するようにいう。相手の社長平田(北竜二)は融資の条件は重役をくりこむことだと三室に答えた。三室は席をけった。池田の陰謀をくつがえすことが、三室の大願になった。高森は敬子に結婚を申しこむが、断わられ、三室に泣きつき、励まされた。三室は友人の記者・松田(渡辺文雄)から、平田の背後には財界の怪物といわれる後藤(東野英治郎)がいると聞いた。三室を慕う芸者金太郎(小山明子)の旦那が彼であることが判った。池田は平田と腹を合わせ、三室を総務部次長に格下げし、後釜に出向の笠井(佐竹明夫)をすえた。身を引かせるためだ。高森ら若い社員は三室を激励する会を開いたが、彼の態度はなぜか煮えきらぬ。会合にスパイがいた場合を考えてのことだが。杞憂は事実となり、高森らは地方に転勤を命ぜられた。彼らは三室の裏切りだと罵った。三室は池田に自分が身を引く代わりに転勤を取り消させた。スパイを使った営業部長の杉野(多々良純)に、三室の制裁の鉄拳が飛んだ。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
高橋貞二
佐田啓二
桑野みゆき
石浜朗
小山明子
- スタッフ -
原作:源氏鶏太
監督:生駒千里
脚本:長谷部慶次
脚本:富田義朗
脚本:菅野昭彦
撮影:篠村荘三郎
音楽:鏑木創

配給:松竹
Ⓒ1959松竹株式会社

ジャンル:現代劇