INTRODUCTION
上映時間・98分
野村胡堂の「南海の復讐王」を『命との対決』の鈴木兵吾が脚色し、『柳生旅日記　竜虎活殺剣』の萩原遼が監督した娯楽時代劇。『かくれた人気者』の石本秀雄が撮影した。ポスターコピーは「天に怒号する必殺復讐剣! 嵐を呼ぶ百万両!!」

STORY
天保年間、時の権力者、水野越前守（海江田譲二）と鳥居甲斐守（須賀不二男）は、金座改め役後藤三右衛門（三島雅夫）と図り、野望の邪魔になる榊原美濃守（藤間林太郎）と矢部駿河守（尾上菊太郎）、および駿河守の次男源三郎（田村高廣）の養父・篠屋利兵衛（河野秋武）を殺した。そのうえ、三右衛門は源三郎の許婚百合（高千穂ひづる）を息子金五郎（小堀阿吉雄）の嫁にした。実養父、さらには実母律（浅茅しのぶ）と兄源一郎（小笠原省吾）まで殺され、恋人を奪われた源三郎の怒りは爆発した。後藤の家にのりこんだ。しかし、剣士畷彦四郎（森美樹）が立ちふさがり妨害された。浪切竜太夫（永田光男）や鰐の道八（雲井三郎）に追われる身となった。源三郎は伊豆の石室崎に達した。そこで、同じ境遇にある榊原の娘文姫（瑳峨三智子）とめぐり合い、養父の残した百万両とともに、琉球に向って姿を消した。－－弘化元年春のこと。長崎の港に、琉球国王の正使・按司尚憲（近衛十四郎）が上陸した。尚憲こそ復讐の念に燃える源三郎であった。そばに寄り添う人は文姫である。源三郎は尚憲のほかに琉球商人伊平屋安輝（石黒達也）にも変装して機会をうかがっていた。一行が大阪に到着した時、本ものの尚憲や伊平屋と対決するハメにおちいった。しかし、情ある本ものの計いで事なきを得、江戸表へのりこんだ。源三郎はもてる金力、知力をつくして復讐を遂げた。父の残した水野、鳥居一派の「非曲調べ書」を将軍に献上、源三郎は文姫とともに琉球へ向った。

- キャスト -
田村高廣
安井昌二
森美樹
瑳峨三智子
高千穂ひづる
- スタッフ -
原作：野村胡堂
監督：萩原遼
脚色：鈴木兵吾
撮影：石本秀雄
音楽：加藤三雄

配給：松竹
Ⓒ1960松竹株式会社

ジャンル：時代劇