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【作品データベース】おさい・権三 燃ゆる恋草 おさい・ごんざ もゆるこいぐさ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・96分
近松門左衛門の「鑓の権三重帷子」の映画化。渡辺邦男・上原輝男が脚色し『越後獅子祭(1960)」』の渡辺邦男が監督した妻敵討ちの物語。撮影も『越後獅子祭(1960)』の渡辺孝。ポスターコピーは、「ひとり寝の過失か?運命の戯れか?切なくあえぐ人妻肌絵のみだれ帯!」。


STORY
松江藩茶の湯の師範をつとめる浅香市之進(石黒達也)が江戸へ出仕した。浅香の妻おさい(瑳峨三智子)に付文を再三寄こしていた川端伴之丞(名和宏)の卑劣な仕打ちが始まった。おさいは、人を介して縁談のあった槍の名手笹野権三(森美樹)を憎からず思っていたが、親のすすめに背けず浅香を夫としたのだ。毎日が淋しかった。権三も大殿の勧める伴之丞の妹お雪(宇治みさ子)を貰うつもりの覚悟だった。そんな権三に伴之丞は事あるごとに邪魔立てし、あらぬことを言い放ったのだ。若殿出世の知らせがあり、大茶会が催されることになった。権三は総支配に選ばれ、浅香家家伝の奥義を求めておさいの許を訪れた。笹野家と川端家の家紋を染めた帯をしめているのに気づいたおさいは、自分のしごきをしめるよう権三に求めた。赤いしごきを庭に投げた現場を伴之丞に見られた。伴之丞は「不義者見つけたり」の大音声。おさい、権三は揃って浅香に斬られようと故郷を捨てた。ある夜、おさいの“女”がもだえた。しかし、権三は汚れのないままの体で死のうと拒否した。翌日大阪の蔵屋敷では浅香に会えなかった。二人はまことの女敵として討たれることが生きる道であると知った。権三は夜明けも知らず、おさいを抱いた。あくる日、やつれた浅香と娘のお菊(北条喜久)、さいの兄の甚平(田崎潤)がやって来た。不審顔で刀をもつ浅香に、権三はわれとわが身をぶつけるように斬られた。おさいの目も、やがて見えなくなった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
瑳峨三智子
森美樹
北条喜久
名和宏
宇治みさ子
- スタッフ -
原作:近松門左衛門
監督:渡辺邦男
脚色:渡辺邦男
脚色:上原輝男
撮影:渡辺孝
音楽:山田栄一

配給:松竹
Ⓒ1960松竹株式会社

ジャンル:現代劇