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【作品データベース】流転 るてん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・88分
朝日放送テレビの連続ドラマの映画化。石浜恒夫の原作を、原作者自身と岸生朗が脚色し、『新・二等兵物語 敵中横断の巻』のコンビ福田晴一が監督し、片岡清が撮影した。三浦洸一のヒットメロディでつづる評判傑作の映画化!


STORY
明治30年、春。野中武次(長岡秀幸)は尋常高等科を優等で卒業した。が、家が貧しく、丁稚奉公に行かねばならなかった。兵庫の石灰問屋に奉公した。一年が経った。武次は、同じ丁稚の梅吉(本松一成)とともに、東京出奔を決心した。女中のお米(十朱幸代)は彼の成功をひそかに祈った。開港40周年の行事にわきかえる横浜。武次と梅吉は、海外雄飛を夢みる山田順定(名和宏)という青年と知り合った。彼の世話で南京町の明珍楼に雇われた。が、梅吉の失敗でたちまちクビになった。梅吉は順定が働く理髪店に雇われることになり、武次は一人東京へ向うことに決めた。だが、武次は財布をスラれた。仕方なく、梅吉の許へ戻った。できることなら故郷に近い大阪で働いてほしいと、病床の母から便りがあった。武次は東京行をあきらめて、大阪へ向けて発った。その頃、お米がたずねてき、梅吉から事情を聞いて駅へ駈けつけた。が、一瞬遅く、武次をのせた汽車はホームを出ていた。大阪へ出た武次は、やくざ肌の木渡しの新助(石黒達也)と知り合った。彼は武次を石炭問屋に紹介した。が、この店も全くの不景気だった。風呂屋のサギにかかったのだ。武次はその松鶴湯に乗りこみ、命をはっての談判をした。遂に親分もカブトを脱いで代金の一部25円を武次の前に投げ出した。新助が武次の背中を叩いて喜んだ。粉雪が舞い始めた路を、武次は歓声を上げながら突切って行った。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
長岡秀幸
十朱幸代
名和宏
山田五十鈴
福田公子
- スタッフ -
原作:石浜恒夫
監督:福田晴一
脚色:石浜恒夫
脚色:岸生朗
撮影:片岡清
音楽:大野正雄

配給:松竹
Ⓒ1960松竹株式会社

ジャンル:現代劇