映画・アニメの世界

【作品データベース】私は忘れない わたしはわすれない

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・86分
有吉佐和子の新聞連載小説を、堀内真直・八木美津雄が脚色し、『四万人の目撃者』の堀内真直が監督したもので、黒島を舞台にしたメロドラマ。撮影も同じく『四万人の目撃者』の小原治夫。ポスターコピーは、「風雪に耐えて温かく灯る愛のともしび!美しい東京の女性が見た南国の孤島の四季!!」

STORY
門万里子(中圭子)はスターの生活に憧れて女優になったが、その夢は破れた。彼女は失意をいやしに星島へ旅立った。船中で、島の中学に赴任する若い教師の赤間(小坂一也)と知り合った。校長(佐野周二)と、彼の妻の松代(水戸光子)は、赤間と万里子を歓待した。しかし、島の人たちは古い因習にしばられた生活をしていた。島の東西にある二つの集落、大里と片泊は昔から気風がちがうため、仲が悪かった。片泊集落の青年忠一(山本豊三)と、大里集落の娘光枝(柴田葉子)は愛し合いながらも、自由に話もできないほどだった。万里子は赤間の授業を手伝った。忠一と光枝の問題で、片泊の区長(内海突破)の家に、両集落の主だった者が集まった。校長夫妻とともに、赤間と万里子も出席した。大里の長老(松本染升)は校長の口利きで納得したが、片泊の方は頑固だった。忠一はこれを知ると、本土へ渡る決心をした。過労がもとで松代が倒れた。医療設備の全くないこの島では、連絡船のやってくるのを待つより仕方なかった。その夜、台風が襲来した。集落の人たちは学校へ避難した。万里子は炊き出しやら病人の世話などに奔走した。姉光枝の安否を気にした和枝(城向真由美)が風の中をとび出した。和枝を救おうと忠一もとび出した。二人は濁流にのまれた。船が着き松代は鹿児島の病院へ送られた。--翌日、忠一と和枝の野辺の送りがすむと、光枝も後を追って身を投げた。島の長老たちは自分たちが間違っていたことを知った。万里子が島を離れる日がやってきた。松代の経過も無事と伝えられた。島の人たちに、万里子は甲板から手をふった。--まもなく、東京の万里子から手紙が届いた。島の人たちにテレビを送ったという知らせを赤間は生徒たちに読んで聞かせた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
山本豊三
中圭子
小坂一也
柴田葉子
佐野周二
- スタッフ -
原作:有吉佐和子
監督:堀内真直
脚色:堀内真直
脚色:八木美津雄
撮影:小原治夫
音楽:木下忠司

配給:松竹
Ⓒ1960松竹株式会社

ジャンル:現代劇