映画・アニメの世界

【作品データベース】こつまなんきん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・90分
今東光の原作を、『暴れん坊三羽烏』の富田義朗が脚色し、『命との対決』の酒井辰雄が監督したもので、河内女の愛欲を描く。撮影は『お夏捕物帖 通り魔』の倉持友一。瑳峨三智子主演のお色気映画として話題となった。

STORY
大阪の東南部河内地方。年に一度の盆踊りの夜、お市(瑳峨三智子)は達吉(藤山寛美)のために腕力で体を奪われた。達吉の結婚式を知ったお市は、式場にのりこみ「あての腹には達吉の子が4カ月になっている」と叫んだ。式は目茶目茶になった。お市の父万之助(菅井一郎)が死ぬと、達吉の父永之助(花菱アチャコ)は残った家屋敷に目をつけ、達吉を住みこませた。お市は、教祖になり教団を始めたいと、永之助に借金を申しこんだ。教祖商売が繁昌している折から、永之助は承諾した。この教祖商売は大繁昌だった。株屋の多吉(曾我廼家明蝶)はお市の霊感で大儲けをし、十万円の寄附をした。永之助が株に手を出した。お市は、滝に打たれている時、瓢箪亭の若旦那小五郎(安井昌二)に抱かれた。永之助は株に失敗した。家は勿論、教団までが赤紙を貼られ、狂乱した永之助の妻おみね(浪花千枝子)は教団に火をつけた。それから数年、お市は大阪で易者になっていた。多吉に再会し、小五郎の消息を聞いて訪れた。が、同宿しても下宿代をくれという彼のガメツさに多吉の許へ帰った。多吉の妾同様になったお市は、株をはじめ、儲けた。多吉は失敗し、刑事事件をひき起した。お市も逮捕された。罪のない彼女は釈放されたが今は無一文、興行師藤原(山路義人)にすすめられ、寄席の舞台に立った。美人好きの実業家岩崎(河津清三郎)がお市に目をかけた。お市もひかれていき、ホテルで求婚された時は幸福に涙した。が、事業に失敗した岩崎のため、あやうく自殺の道連れにされそうになった。岩崎には妻もあった。岩崎の秘書がまた誘いの手をのべるが、お市は「もう男は沢山」と言うのだった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
瑳峨三智子
藤山寛美
安井昌二
花菱アチヤコ
- スタッフ -
原作:今東光
監督:酒井辰雄
脚色:富田義朗
撮影:倉持友一
音楽:鈴木静一

配給:松竹
Ⓒ1960松竹株式会社

ジャンル:現代劇