あんみつ姫の武者修業

公開日：1960年12月27日（火）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・86分
倉金章介の原作を関沢新一が脚色し、大曾根辰夫が監督した喜劇。撮影は倉持友一が担当している。1961年の元旦興行で、鰐淵晴子に関西喜劇界の人気者曽我廼家明蝶、藤山寛美や流行歌手三波春夫、島倉千代子が出演している。

STORY
平和な甘辛城に大事件が起こった。城主栗乃団子の守の一人娘あんみつ姫（鰐淵晴子）が、16歳の誕生日に自由にあこがれて城中から姿を消した。公儀から娘の成人調査があり、姫が不在だと跡目相続無しを理由にお家断絶になるというので、団子の守（曽我廼家明蝶）も渋茶の方（若水ヤエ子）も頭をかかえてしまった。一方、姫失踪を喜んだのは、お家乗っ取りを企む悪家老甘栗角之進（永田光男）だった。忠臣金鍔三太夫（森川信）は腰元きなこ（瞳麗子）と安部川（倉田爽平）に姫捜索を命じた。そのころ、あんみつ姫は旅回りの芸人一座にまぎれこんでいた。親分藤九郎（三波春夫）や千鳥太夫（島倉千代子）は姫のお城言葉に手を焼いた。団五郎らはようやく姫をみつけたが、甘栗一派が買収した愚連隊ニガリヤ一家の邪魔が入り、またまた見失った。愚連隊に追われた姫はだんご長屋に住む浪人天堂一角（安住譲）に助けられた。長屋には床屋の寛助、実は隆盗闇太郎（藤山寛美）、艶歌師浩ちゃん（守屋浩）、目明し久六らが住んでいた。姫は心配のあまり病の床についた両親の話を聞いて心を痛めた。数日後、姫はニガリヤ一家に拉致された。姫を救わんと闇太郎は黒装束で、三太夫やきなこ、一角らとニガリヤに決死の斬り込みをかけた。善が栄え悪が滅びる道理のとおり、甘辛城に平和がもどった。あんみつ姫には新任のお傍役天堂一角が附添っていた。