映画・アニメの世界

【作品データベース】猟銃 りょうじゅう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・98分
井上靖の原作を八住利雄が脚色し、五所平之助が監督した女性映画。撮影は竹野治夫が担当している。京都地方を舞台にして、山本富士子、鰐淵晴子、岡田茉莉子など人気女優陣の活躍が話題になった。

STORY
彩子(山本富士子)は芦屋に住んでおり、夫の門田礼一郎(佐田啓二)は、学位をとるために京都の大学の内科で研究中だった。ある日、少女を連れた若い女が彩子に面会を求めてきた。「私が産んだこの子、門田さんの子」というなり少女を置いて去ってしまった。彩子は離婚を決意したが、入婿の礼一郎は「君の気持ちが直るまでいつまでも待つ」と言った。少女・薔子(鰐淵晴子)を彩子が育てることになったある日、従妹みどり(岡田茉莉子)の夫・三杉穰介(佐分利信)が訪れてきた。彼はみどりと愛情のない形だけの生活を送っていた。やがて、彩子は穰介の虜となった。二人は世間の人を一生だまし通そうと誓い合った。そして、八年の歳月が流れた。穰介と彩子は背徳のかげにおびえながら情事を続けていた。みどりは、そんな情事を知ってか知らずか、いろいろな男との乱行に憂身をやつしていた。門田病院の院長となった礼一郎は、ある日院内廊下で彩子を見かけた。みどりの病気見舞に来ていたのだ。門田は再婚を願ったが、彩子は冷たく、やがて門田は再婚した。それを知り彩子は絶望した・・・。心の底では門田が好きだったのだ。そして彩子は服毒した。彩子の日記を読んで、薔子は大人の世界の、淋しく、悲しく、恐しいことを知った。穰介と彩子の情事を知っていたみどりは、穰介と別れた。セッターを走らせ、初冬の天城の間道を行く穰介も、今は孤独であった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
山本富士子
鰐淵晴子
佐田啓二
岡田茉莉子
佐分利信
- スタッフ -
原作:井上靖
監督:五所平之助
脚色:八住利雄
撮影:竹野治夫
音楽:芥川也寸志

配給:松竹
Ⓒ1961松竹株式会社

ジャンル:現代劇