あの波の果てまで　後篇

公開日：1961年6月30日（金）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・104分
大林清の原作を、前作の富田義朗と八木美津雄が脚色し、監督も前作の八木美津雄が担当。撮影は平瀬静雄が担当している。前作に次ぐ第二篇で、岩下志麻が早くもマスコミの寵児となった。

STORY
江沢千秋（岩下志麻）は、実母・美奈子（高峰三枝子）の計らいで、犬吠岬で佐竹竜一（津川雅彦）と変わらぬ愛を誓い、父の庄造（加藤嘉）に結婚の許しをえようと志摩の生家へ帰省した。しかし帰ってみると父の病は重く、池尻勉（石浜朗）が何かと家の面倒をみてくれていた。竜一のことを打明けかねた千秋は、一旦帰京して竜一に相談してみようと連絡した。だが、彼は自動車事故で重傷を負った影山蘭子（瞳麗子）に付添って病院へ行っているということだった。蘭子の負傷の原因は、竜一に愛情を拒否されて自暴自棄になった結果だという。千秋は、竜一のことを諦め、親のすすめる池尻の許へ嫁いでいこうと決心した。しかし、池尻との結婚生活が幸福であるわけがなかった。池尻はことごとに竜一のことを口に出して千秋に辛くあたった。千秋の父が借りた金の返済まで迫るようになった。千秋は北海道の母(沢村貞子)をたずね、その口ききで鵜川（永田靖）から金を借りた。その頃、竜一は姉昌子（月丘千秋）のいる九州の港町で漁業組合の事務員として働いていた。この港町の娘久美子（榊ひろみ）が、竜一に好意を寄せていた。バーのマダム新子（水戸光子）が、開店三周年の祝いをするからという口実を作って千秋をひっぱり出し、竜一に会わせた。