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【作品データベース】ひとり寝ひとりね

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・82分
今東光の同名小説の映画化。共同執筆者・富田義朗に山根優一郎が加わって脚色し、酒井辰雄が監督した。撮影は倉持友一が担当している。瑳峨三智子が“女の妖しさ”を演じている。

STORY
熊倉商事の専務佐野(西村晃)と同行して和歌山へ出張した秘書の多美(瑳峨三智子)は、白浜に遊んだ夜、佐野に処女を奪われた。佐野が浮気でやったことを知った多美は、恋人の鮎川(渡辺文雄)を誘い、二人でうっぷんばらしに飲み歩いた。泥酔した多美を連れて鮎川がアパートに行くと佐野が待っていた。多美は、鮎川の親友のデザイナー沢村(高野真二)の世話で、銀座のバー「ペガサス」で働くことになった。やがて、佐野の許へよく商談に現われたブローカーの安達(益田喜頓)と再会した。彼は佐野の会社がつぶれたことを話した。安達は彼女をクドいたが、多美は軽くうけ流した。一日、竜安寺の石庭を訪れ、そこで鮎川とめぐり会った。鮎川は結婚を申込んできたが、今後の生活のことを考える多美は不安だった。翌日、競馬場で無名の画家鮎川を恋人として安達に紹介した。安達は多美を馬で賭けようと申し出た。鮎川がためらうと多美自身が勝負に応じた。多美が賭けに勝ったが、鮎川は住む世界のちがいを感じて立ち去った。東京に帰った彼女は、妻子を鉱山事故で失ったなじみ客の小沢(河津清三郎)の求愛に、次第に心が傾いていった。小沢は多美を豪華なアパートに移した。一方、鮎川は街道の似顔絵かきになっていたが、特異な画風が注目をよんである画展に初入選した。これを新聞記事で知った多美は、会場に足を運んだ。鮎川が一緒に出直そうと言うが、今の多美には遅すぎた。小沢がマニラ行きを急いだ。羽田空港で多美が見たのは、麻薬密輸の容疑で刑事から手錠をかけられた小沢の姿だった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
瑳峨三智子
三上真一郎
渡辺文雄
山田五十鈴
- スタッフ -
原作:今東光
監督:酒井辰雄
脚色:富田義朗
脚色:山根優一郎
撮影:倉持友一
音楽:鈴木静一

配給:松竹
Ⓒ1961松竹株式会社

ジャンル:現代劇