喜劇・金の実る樹に恋が咲く

公開日：1961年10月25日（水）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・71分
小説新潮に連載された阿部知二原作「騎士と女たち」より、椎名利夫と新人津久田一正が共同で脚色。福田晴一が監督した農村喜劇。撮影は片岡清が担当している。ポスターコピーは、「千万長者と豪傑青年! 大牧場への夢と、恋をのせてウエスタン調珍道中!」。

STORY
岡山県蒜山に住む鶴屋清左衛門（三井弘次）は妻と死別後、息子清一（大泉滉）と妹三津子（倍賞千恵子）の三人で細々と酪農をやっていたが土地のボス石垣に高い種付け料を払うのが不満だった。勝気な三津子が山林を売って種牛を買おうと言ったので、大阪の観光会社社長大村（伴淳三郎）に売り払った。始めて大金を手にした清左衛門は汽車に乗るのも怖くなり開業第一日目の白タクで大阪を後にした。運転手五森信吉（三上真一郎）はリュックの中に大金があると見抜いた。目的の村近い温泉に来た時清左衛門は信吉を旅館に泊めドンチャン騒ぎをした。彼は芸者駒子（峯京子）を見てやに下り、商売柄彼が大金を持っている事を知った駒子はうまく取り入った。駒子に熱を上げているのが清一で、清一を利用して三津子を手に入れようとしているのが石垣のドラ息子十馬（芦屋雁之助）で、駒子の狙いは金だった。清左衛門の家に辿り着いた信吉は彼のすすめで三津子の手伝いをすることになったが、健康な三津子に少なからず心が動いた。村祭の宵三津子の案内で鎮守の森に行った信吉は、帰路十馬の命を受けた村の愚連隊数人に襲われたが簡単にのしてしまった。清左衛門は足繁く駒子の許に通い、駒子は電化製品などを買わせ、家に押しかけてきた。