映画・アニメの世界

【作品データベース】千客万来せんきゃくばんらい

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・81分
『小早川家の秋』の野田高梧と『めぐり逢う日まで』の柳井隆雄、『あの波の果てまで』の富田義朗の三人が共同で脚本を書き、中村登が監督した青春喜劇もの。撮影は厚田雄春が担当している。佐田啓二、岡田茉莉子、桑野みゆき、鰐淵晴子、岩下志麻、津川雅彦など大船のスターが総出演している。

STORY
紅葉の秋。味が自慢の天ぷら屋天銀の一人息子小林銀之助(宗方勝巳)は、幼馴染の多佳子(牧紀子)と磐梯に登るが、旧友今村謙太郎(川津祐介)と香取啓子(岩下志麻)たちの一行と会った。銀之助は後輩にあたる啓子が好きだった。夫に先立たれた銀之助の母うめ(沢村貞子)は、店で小まめに働く多佳子を、息子の嫁にと思っている。一方、謙太郎は前川建設の有能な技師で、啓子は社長秘書。彼女の父、丸菱商事の重役香取英介(山村聰)と前川社長(伊藤雄之助)とは無二の仲で、お互の糟糠の妻である安江(水戸光子)と正子(三宅邦子)はよき相談相手だ。香取の頼みで前川は、謙太郡と啓子を結婚させようと骨を折っているが、肝心の本人同士が一向に煮えきらない。ある夜、香取と前川がバー・蜂の巣へ出かけると、マダムの京子(瑳峨三智子)は前川が二号として囲っている女給ツヤ子(高千穂ひづる)に、同じアパートの吉田(津川雅彦)という学生が熱をあげていると耳打ちした。自分の娘と同じ年頃の女の子相手に惚れたはれたでもなかろうと、前川も考えていた矢先きである。ところで、天銀に勤める多佳子の家は下町の雑貨商で、父太一(中村是好)は水上バスの船長さん。会社の主任から、メリヤス屋の次男坊の嫁に多佳子をといわれたが、妻のみつ(桜むつ子)に「多佳子の好きな人は銀之助さんよ」と聞かされて大よろこび。というのも、銀之助の亡父と竹馬の友だったからである。啓子は謙太郎の酒豪ぶりが気にかかり、叔父の香取良介(佐田啓二)、アヤ(岡田茉莉子)夫妻のもとへ相談に行くが、男女同権の理想的な家庭を見て、結婚に踏みきる気になった。新婚旅行から帰って間もなく、些細なことから謙太郎が暴力をふるったので、啓子は家を飛び出した。失意の謙太郎が天銀でヤケ酒を飲んでいると、ご機嫌の太一がきて、銀之助に多佳子を貰ってくれと泣くのだった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
佐田啓二
岡田茉莉子
桑野みゆき
鰐淵晴子
岩下志麻
津川雅彦
川津祐介
山下洵二
高千穂ひづる
瑳峨三智子
伴淳三郎
- スタッフ -
監督:中村登
脚本:野田高梧
脚本:柳井隆雄
脚本:富田義朗
撮影:厚田雄春
音楽:池田正義

配給:松竹
Ⓒ1962松竹株式会社

ジャンル:現代劇