映画・アニメの世界

【作品データベース】喜劇・団地親分きげき・だんちおやぶん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・82分
花登筺のオリジナル・シナリオを、市村泰一が監督した喜劇篇。撮影は倉持友一が担当している。東西の喜劇人が勢ぞろいして、激突。大親分の乗り込みで、平和な団地に珍事が続出する。

STORY
北大阪一帯を縄張りに持つやくざの親分大川重五郎(伴淳三郎)には、東京の大学に籍を置いている愛娘エリ子(環三千世)がいる。そのユリ子が突然帰阪し、重五郎にやくざをやめてくれという。驚いた重五郎は、娘の身辺に何かが起ったと気づき、単身上京。東京の大親分江戸原一家に草鞋(森繁久彌)が検事であるため結婚できないと悲観したためと判った。大阪に帰った重五郎は、乾分たちと緑を切りエリ子と共に“虹ケ丘団地”に越し、文化人として生活することになった。学校をやめたエリ子は、団地内に保育園が必要なことを痛感し、その建設を「虹の会」に相談した。虹の会は大学教授の川北を会長に、デザイナーの山中、実業家の岡田、代議士の原田、作家の川崎、といった有名人が会員である。だが、この文化人をきどる彼等は、団地内にデパートを建てて、秘かに一儲けしようと企んでいた。重五郎親娘の申し出は彼等には思うツボ。建設予定地に立退き反対で頑張っている五郎吉一家の、立退き説得役を重五郎はかわされてしまった。重五郎は強引に親娘を納得させたが、紅の会はその方法が暴力的だったという理由で入会を断ってきた。そんなところに、エリ子を諦めきれない敏男が訪ねて来たし、重五郎の乾分の茂三(芦屋雁之助)と保公(芦屋小雁)も刑務所から帰って来たが、団地族の人たちは、重五郎の前身を知って暴力団排除運動などをはじめだした。わがこと成れりと谷山(立原博)と岡田は会から預った会費のネコババを決めこまんとしていた。しかし、保公は、刑務所時代に隣にいたサギ師佐々木(渥美清)が、二人と話していたことからその全貌を知り、三人を捕えて重五郎の下につき出した。とたんに重五郎は団地の人気者となった。エリ子と敏男の結ばれる日も、もうすぐだ。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
伴淳三郎
大村崑
曽我廼家五郎八
曽我廼家明蝶
花菱アチヤコ
芦屋雁之助
ミヤコ蝶々
榎本健一
三木のり平
森繁久彌
- スタッフ -
監督:市村泰一
脚本:花登筺
撮影:倉持友一
音楽:小川寛興

配給:松竹
Ⓒ1962松竹株式会社

ジャンル:現代劇