映画・アニメの世界

【作品データベース】あの人はいまあのひとはいま

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・100分
由起しげ子原作「罰と愛より」を監督した大庭秀雄と柳井隆雄が共同で脚色、大庭秀雄が監督したメロドラマ。撮影は厚田雄春が担当している。ポスターコピーは、「思い出を胸に・・・愛ゆえにさすろう哀しみの日日!」。

STORY
村井桃子(岩下志麻)は画壇の重鎮である津田逸作(山村聡)について絵の勉強をしていたが、津田の桃子に寄せる愛情には、彼女の亡母から続いている強い感情があった。しかし、桃子には結婚を約束した建築家の時中弘(園井啓介)がいた。二人の結婚の承諾を得るために津田のアトリエを訪れた桃子は、津田の激しい感情に抗しきれず純潔を失ってしまった。そのために桃子は余儀なく時中を突放し、傷心の身を伊豆へ運んだが、そんな彼女を救ったのは実業家の平間(丹波哲郎)であった。彼の磊落で恬淡とした態度に魅かれた桃子は、すべてをなげうって平間の胸に抱かれた。家庭のある平間は彼女の心も生活も束縛はしなかったが、彼に抱く感情が果して何であるか、桃子は悩んだ。再び絵筆を握るようになった桃子に、時中の結婚が伝えられた。相手が会社の同僚で男関係の多い弥生(牧紀子)と知って、桃子は一度の汚れから身を退いた自分の真心があまりにもむなしかった。以前にも増して、絵に情熱を傾けはじめた桃子に、津田の弟子、八杉(早川保)はひたむきな愛情を寄せた。桃子のすべてを承知しながら底知れない善意を持って接する八杉は、彼女の絵が入選した日、愛を告白した。ところが桃子は八杉との再出発を決意したとき、時中とめぐり逢う破目になった。彼は不正事件のために飛騨へ左遷される直前で、折も折、遊び歩いていた弥生が自動車事故で死亡したという知らせがあった。桃子の心は打ちひしがれた時中を見て動揺した。それはやがて一つの決意に変っていた。桃子は、心の中にあったものが、津田でも平岡でも八杉でもなく、ただその人ひとりの上につながるものであったことを知ったのである。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
岩下志麻
園井啓介
早川保
丹波哲郎
山村聡
- スタッフ -
原作:由起しげ子
監督:大庭秀雄
脚色:大庭秀雄
脚色:柳井隆雄
撮影:厚田雄春
音楽:池田正義

配給:松竹
Ⓒ1963松竹株式会社

ジャンル:現代劇