映画・アニメの世界

【作品データベース】河内の風より あばれ太鼓かわちのかぜより あばれだいこ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・94分
今東光の原作を若井基成と長谷和夫が共同で脚色、酒井辰雄が監督した勝負師もの。撮影は関根重行が担当している。河内の威勢のいい若者を寺島達夫が演じ、訳アリの中国娘を桑野みゆきが扮している。

STORY
河内の風吉(寺島達夫)は威勢のいい若者だが、反対に父親金兵衛(曽我廼家明蝶)はドけちで酒飲みでバクチ好き、女房や娘の体を提供しても借金とりから逃れようとする。つもりつもった父親への反抗心から賭場に出かけた風吉は、持ち前の度胸とカンで十五万の札束をつかんだ。その札束を金兵衛にたたきつけると、風吉は旅に出た。それから二年、腕を磨いた風吉が颯爽として大阪へ帰って来た。飛び込んだ賭場で、風吉はインチキを見破ったために簀巻きにされて海へ投げ込まれたが、香港通いの貨物船に拾われた。救い主は三枚舌の鉄(菅原文太)という船員で風吉をイタリア人の殺し屋エンリコ(高宮敬二)に売り飛ばそうとするが、そんな手にのる風吉ではない。それどころか香港が世界中の博奕打ちの吹き溜りと知るや、言葉も通じぬ九竜の賭場へのり込んで勝負を挑み、博奕と腕っ節の強さを認められて用心棒にと頼まれた。胡(進藤英太郎)という香港一の博奕打ちは一億円をひと勝負に賭け、負けるとエンリコに相手を殺させると聞き、胡との勝負を念願とするようになった。そんなある日、金の代りに賭けられた娘をみて故郷の妹を思い出した風吉は、芳春(桑野みゆき)というその中国娘を自由の身にしてやるのだった。それから一年、香港の暗黒街で顔を売る風吉に芳春の噂が入った。鉄の手にかかって胡の六号夫人に売りとばされていたという芳春は、端午節の夜、脱け出してきて恋情をうち明け風吉の腕の中に崩れ落ちた。しかし夜明けとともに芳春は立ち去った。帰郷した風吉は不況になった村のブラシを香港に売るよう話をしたのち、再び飄然と旅に出るのだった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
寺島達夫
桑野みゆき
曽我廼家明蝶
牧紀子
進藤英太郎
- スタッフ -
原作:今東光
監督:酒井辰雄
脚色:若井基成
脚色:長谷和夫
撮影:関根重行
音楽:鈴木静一

配給:松竹
Ⓒ1963松竹株式会社

ジャンル:現代劇