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【作品データベース】残酷の河ざんこくのかわ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・106分
脚本を執筆した菊島隆三の原作を、彼と内川清一郎が共同で脚色、内川清一郎が監督した。撮影は太田喜晴が担当している。本能寺に織田信長を急襲した明智光秀。中国戦略から急遽兵を引き返す羽柴秀吉。風雲急を告げる天正10年を描く異色時代劇。

STORY
天正10年、信長を倒して天下を掌中に握らんものと野望に燃える明智光秀(中村竹弥)は、軍資金として噂に聞く飛騨の国忍野郷に出る砂金を手に入れるため、諜者の一人岩瀬隼人(園井啓介)にその有無を確めるよう命じた。実はこの隼人、元は忍野郷の生れであるが、三つの時飛騨を襲った飢饉のため、口べらしの犠牲になって川へ流されたところを光秀に救われたもので、忍野郷に対する憎しみは深い。山また山に囲まれた忍野郷では、支配者大庭勘介(加東大介)のもとに外部との交渉は一切断ち、極端な倹約生活を強いられていた。そんな生活に不満を持つ若者の一人、多助(水島真哉)は勘介の娘ちず(桑野みゆき)を騙し砂金を持って逃げようとしたが見張に発見され、来合せた隼人共々捕えられた。その夜集落の万年杉に多助が吊るされ、隼人の命も危ういものとなった。しかし、消息が途切れたら明智の軍勢が攻めよせて来るという隼人の言葉に一同は騒然となり、事実を探るため三人の若者を急拠派遺した。ひとまず勘介の家に軟禁された隼人は、勘介が自分の兄であり、ちずが姪であることを知った。その時、第一の若者が帰って光秀が天下を取ったと告げた。勘介や母すが(北林谷栄)から集落のために砂金はなかったと光秀に報告してくれるよう頼まれるが、三十年の憎しみは隼人をして冷たく断らせた。一方、光秀は秀吉の反撃に会い忽ち敗軍の将となり落ちていった。これに従う武将のうち、鬼塚(富田仲次郎)、森(明智十三郎)、大神田(東野英治郎)の三人は秀吉に寝返るべく土産品として砂金を横取りしようと忍野郷へやって来た。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
園井啓介
桑野みゆき
加東大介
渡辺美佐子
二代目中村鴈治郎
中村竹弥
- スタッフ -
原作:菊島隆三
監督:内川清一郎
脚本:菊島隆三
脚本:内川清一郎
撮影:太田喜晴
音楽:佐藤勝

配給:松竹
Ⓒ1963松竹株式会社

ジャンル:時代劇