映画・アニメの世界

【作品データベース】島育ちしまそだち

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・90分
田端義夫のヒットソングの映画化で、森田竜男と監督八木美津雄が共同で脚本を執筆、八木美津雄が監督したメロドラマ。撮影は平瀬静雄が担当している。喜界島を舞台にして、純朴な島の娘と素朴な島の男の愛を描く物語。

STORY
見渡すかぎり青い海にかこまれた奄美の島々、大島紬の織り子しのぶ(岩下志麻)は島で評判の美しい娘だった。東京から製糖工場の視察にやって来た志村康夫(川津祐介)を知り互いに惹かれるのだったが、しのぶには島一番の無法者与那屋秀吾(寺島達夫)が想いを寄せていた。永く患っていたしのぶの母が突然他界し、ただ一人残された彼女にとっては康夫の優しい慰めこそかけがえのないものと思われ、乱暴な表現しか出来ない秀吾の愛情は迷惑なものだった。康夫が再会を約し離島して数日、しのぶに縁談が持ち上った。子供のない伯父夫婦がしのぶを養女にして紬問屋の息子と結婚させようというのだ。島の名物八月踊の夜、その相手はやって来たがしのぶの姿はなかった。康夫を慕って上京しようと、決心し港への道を急いでいた。あとを追って来た秀吾にしのぶは見逃してくれるよう懇願し、彼女のひたむきな心に打たれた秀吾は、連絡船の船長に本土まで送り届けてくれるよう依頼するのだった。康夫は突然のしのぶの上京を驚きながら、やさしく迎えた。一年が過ぎ、しのぶはBGとなって康夫と結ばれる日を待っていた。その頃、秀吾は好きな酒やバクチをやめ、大事な牛まで売り、しのぶを追って上京する旅費を作るため慣れない手つきで大島紬を織っていた。康夫は会社の重役武藤(北竜二)の信頼を得て、その娘怜子(榊ひろみ)との婚約も今は決っていたが、しのぶはつゆ知らなかった。秀吾が上京して来たが、しのぶの心はやはり康夫を愛していることを悟り、島に帰る決心をするのだった。康夫の課長昇進を祝おうと電話したしのぶは、怜子との婚約を知り愕然とした。傷心の彼女はさまよい歩いた末毒を呑んだが、発見されて命を取止めた。これを知って怒り狂った秀吾は康夫と怜子の婚約披露の席に行き康夫を罵倒し刺してしまった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
寺島達夫
岩下志麻
川津祐介
田端義夫
- スタッフ -
監督:八木美津雄
脚本:森田龍男
脚本:八木美津雄
撮影:平瀬静雄
音楽:木下忠司

配給:松竹
Ⓒ1963松竹株式会社

ジャンル:現代劇