映画・アニメの世界

【作品データベース】鏡の中の裸像かがみのなかのらぞう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・95分
松山善三原作・脚色、中村登が監督した青春ドラマ。撮影は長岡博之が担当している。桑野みゆきと倍賞千恵子、水科慶子が演じる3人の若い美容師の生活、その生き方と恋愛を描く。

STORY
江東和子(桑野みゆき)と直木しづ子(倍賞千恵子)は白鴎学院の出身で、二人は同じ下宿に起居をともにしていた。しづ子は学院に研究生として残り、和子は川原第一美容院で働いている。しづ子には白石三郎(川津祐介)という音楽大学の学生でナイトクラブにボーイとして働く恋人があった。しづ子はこの恋人に送金し、音楽家に大成する日を待っていた。或る日、しづ子は黒柳宗敬(池部良)と知り合い、宗敬は清楚なしづ子に惹かれた。しかし宗敬が白鴎美容院の経営者の長男で後継者であると知ったしづ子は、求婚する宗敬から遠ざかろうとした。和子が勤める川原美容院の若夫婦一郎(神山繁)と貴美子(千之赫子)は、一郎が働く気がなく、店で働く紀子(中村雅子)にモーションをかけたり、最近では和子に思い寄せたりで、夫婦喧嘩が絶えなかった。そんななかで丸木光子(水科慶子)と小間使いのように使われている少年立花恵一(山本圭)の二人は仲良く、真実の道を歩いていた。一方、しづ子が真剣に愛していた三郎は大学を退学処分になり、情婦をつれていた。いつものように、しづ子の下宿に金策に訪れた三郎は「お金はあっても、あなたに貸すお金は無い!」と断わられ、逆上した三郎のジャックナイフはしづ子の肩を刺した。その頃、思いかなった和子と一郎の結婚式が華々しく行なわれていた。貴美子の座を奪い、ライバル紀子を坐折させた和子の顔は晴ればれとしていた。しづ子は傷心の心を抱いたまま郷里の勝山へ帰る事を決心した、東京を離れる前に訪れた川原美容院で、今は経営者として仕事に忙殺される、和子の幸福な姿を見て、自分の事のように喜びながら、去っていった。求人広告をもとめて美容院を歩く光子と恵一の姿が寂しい秋の午後のことであった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
桑野みゆき
倍賞千恵子
水科慶子
神山繁
池部良
川津祐介
- スタッフ -
原作:松山善三
監督:中村登
脚本:松山善三
撮影:長岡博之
音楽:木下忠司

配給:松竹
Ⓒ1963松竹株式会社

ジャンル:現代劇