歌くらべ満月城

公開日：1963年12月1日（日）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・80分
塚田栄太郎の原案を得て若井基成がシナリオを執筆、的井邦雄が監督した歌謡劇。撮影は荒野諒一が担当している。畠山みどり主演。謳い文句は、「夢のお城で、八百八狸の恋くらべ歌くらべ!」。

STORY
むかし、甲斐と信濃の国境いに狸ばかり住む楽園があった。その満月城の月姫（畠山みどり）はお年ごろ、見合いを進められても、「結婚なんて真っ平」と逃げていた。そんなある日、人間の姿で歩いていた月姫は、覆面の武士に襲われたところを、隣国暁城の若君春之丞（勝呂誉）に救われた。月姫を襲ったのは、暁城の世嗣ぎ騒ぎに絡む家老犬上典膳（芦屋雁之助）の一味だった。しかし、そんな事をよそに、春之丞と月姫は、お熱い仲となった。が、暁城の世嗣ぎ春之丞には、国元でさくら姫（水原由加里）との縁談や、弟秋之丞（神戸一郎）との間に、世嗣ぎ争いが起きていた。異母弟である秋之丞を推す北ノ方（三原葉子）の執念もむなしく、秋之丞は今日も、お国歌舞伎島倉一座をのぞいていた。それから数日後、春之丞と再会した月姫は春之丞が若様である事を知ったが、人間に化けていた月姫は鼓之介（三上真一郎）に術をとかれて春之丞の前で尻ポを出してしまった。月姫が狸と知って春之丞も驚いた。丁度その頃、北ノ方一味では、秋之丞を世嗣ぎとして認めさせるためそのワイロとして狸の皮一千枚を必要とした。佐渡金山で採れる金の玉を金箔にのばすのだ。直ちに、狸狩のふれは出され、満月城に通じる道に吊橋がかけられ始めた。必死にとめようとする春之丞を鼓之介は狸狩りの中心人物と誤解して大乱闘となった。