映画・アニメの世界

【作品データベース】乾いた花 かわいたはな

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・96分
石原慎太郎原作の短編を、篠田正浩監督が映画化。池部良、加賀まりこ、藤木孝を迎え、一大センセーションを巻き起こした問題作。松竹が難解という理由で8ヶ月公開を延ばした後、反社会的ということで成人映画に指定された。

STORY
ヤクザ仲間争いから人を殺して三年ぶりに娑婆へ出た村木(池部良)は、賭場で「その少女」に心をひかれた。昔の女新子(原知佐子)との夜は虚しかった。次の賭場で村木は再びその少女に会い、サシで勝負した。有金全部張って挑みかかる少女は、村木の心を楽しませた。その夜、村木は思いがけなく屋台でコップ酒を飲む少女を見た。名は冴子(加賀まりこ)、もっと大きな勝負のある場所へ行きたいとせがむ。約束の日、豪華なスポーツカーで現れた彼女に村木は眼をみはった。大きな賭場での冴子の手捌きは見事だった。彼はふと隅にうずくまって少女を擬視している葉(藤木孝)という男に気づいた。中国帰りで殺しと麻薬だけに生きているという、その死神のような眼に、村木はいいしれぬ危険を感じた。それでも勝負に酔った村木と冴子は、夜の街を狂ったように車を走らせた。二人は充たされたものを体に感じていた。ある日、豪酒なホテルのロビーで礼装した冴子の姿を見たとき、村木は初めて嫉妬を抱いた。次の賭場へ遅れて行った村木は、冴子が葉と語り合っているのを見た。突然ガサ入れがあったが、とっさに村木は冴子を小部屋に連れ込んで難を逃れた。無心に笑い転げる冴子に、村木は強烈な愛を感じた。そのころ、ヤグザ同士の縄張り争いにまき込まれ、村木は刺客の役を引き受けた。彼は冴子の見ている前で殺しをやるが、その瞬間、冴子の顔に歪んだ微笑を見た…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
池部良
藤木孝
東野英治郎
加賀まりこ
三上真一郎
宮口精二
- スタッフ -
原作:石原慎太郎
監督:篠田正浩
脚本:馬場当
脚本:篠田正浩
撮影:小杉正雄
音楽:武満徹

配給:松竹
©1964松竹株式会社

ジャンル:現代劇