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【作品データベース】いいかげん馬鹿 いいかげんばか

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・86分
山田洋次監督が喜劇における才能を世に示した「馬鹿まるだし」(1964)に続く一編。乱暴者でお人好しの風来坊・安吉が故郷の小島を文化的に向上させようと奮闘するが、彼が連れてくるのはニセ楽団やニセ小説家ばかり。そんなこととは気づかない彼の善意はいつも裏目に出てしまい……。瀬戸内海の島を舞台に、主人公“安吉”が借金や法律違反を乗り越え、島民に良い格好を見せようとドタバタを繰り広げる。笑いあり、涙ありの王道的人情喜劇。

STORY
捨て子の安吉(ハナ肇)は源太爺さん(花澤徳衛)に拾われ、瀬戸内海の平和な島で自由気ままに育った。そのころ疎開してきた少女弓子(岩下志麻)は、安吉にとって近づき難いアイドルであった。ある日安吉は弓子に海の底の魚をみせてくれとせがまれ、二人は海に小舟をのりだした。しかし舟は沖に流され、やっとの思いで助け出されたものの、安吉は源太爺さんにこっぴどく怒られたことから島を逃げ出した。それから十年、弓子は岡山大学に通学し、安吉はすっかり調子のいい男になっていて、島の文化に貢献するという触れ込みで三流楽団を連れて帰ってきた。しかしインチキ楽団といかがわしいショーですっかり信用をおとした。おりもおり源太爺さんの弟茂平(桑山正一)がブラジルで成功して帰ってきた。安吉はそれに便乗し、ブラジルへ行くことを宣伝したが、捨て子の彼には戸籍が無いため渡航は出来なかった。引込みがつかなくなった安吉は、密航を企てたが失敗した。町は、安吉の馬鹿さかげんを笑うことで話題が賑った。それから一年安吉は小説家舟山(松村達雄)を連れて帰って来た。村長はこの機会に島を大々的に紹介してもらおうと、連日大サービス。しかし舟山は偽物とわかり、安吉はまた借金をしょいこんでしまった。だが舟山が書いたドラマに島が紹介されたため島はレジャーブームでわきかえった。勢いづいた安吉は底をガラス張りにした観光船をつくったがそれが沈んでしまい、またまた島を逃げ出した…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
ハナ肇
犬塚弘
松村達雄
岩下志麻
石井均
殿山泰司
- スタッフ -
監督:山田洋次
脚本:山田洋次
脚本:熊谷勲
脚本:大嶺俊順
撮影:高羽哲夫
音楽:池田正義

配給:松竹
©1964松竹株式会社

ジャンル:現代劇