映画・アニメの世界

【作品データベース】香華 前後篇 こうげ ぜんこうへん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・204分
母と娘の波乱に富んだ人生を描いた有吉佐和子・原作の文芸大作!淫蕩で虚栄心の強い母と黙々と彼女に従い続ける娘。堂々の3時間半・2部構成で贈る至高のヒロイン映画。

STORY
明治37年紀州の片田舎で朋子(岡田茉莉子)は父を亡くした。三歳の時のことだ。母の郁代(乙羽信子)は小地主須永つな(田中絹代)の一人娘であったが、大地主田沢の一人息子と、須永家を継ぐことを条件に結婚したのだった。郁代は二十歳で後家になると、その美貌を見込まれて朋子をつなの手に残すと、高坂敬助(北村和夫)の後妻となった。母のつなは、そんな娘を身勝手な親不孝とののしった。しかし幼ない朋子には、母の花嫁姿が美しくうつった。朋子が母郁代のもとにひきとられたのは、祖母つなが亡くなった後のことであった。敬助の親と合わない郁代が、二人の間に出来た安子(岩崎加根子)を連れて、貧しい生活に口喧嘩の絶えない頃だった。そのため小学生の朋子は静岡の遊廓叶楼に半玉として売られた。悧発で負けず嫌いをかわれた朋子は、芸事にめきめき腕をあげた。朋子が十三歳になったある日、郁代が敬助に捨てられ、九重花魁として叶楼に現れた。朋子は“お母さん”と呼ぶことも口止めされ美貌で衣裳道楽で男を享楽する母をみつめて暮らした。十七歳になった朋子は、赤坂で神波伯爵(宇佐美淳也)に水揚げされ、養女先の津川家の肩入れもあって小牡丹という名で一本立ちとなった。朋子が、士官学校の生徒江崎武文(加藤剛)を知ったのは、丁度この頃のことだった。一本気で真面目な朋子と江崎の恋は、許されぬ環境の中で激しく燃えた。江崎の「芸者をやめて欲しい」という言葉に、朋子は自分を賭けてやがて神波伯爵の世話で“花津川”という芸者の置屋を始め独立した…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
岡田茉莉子
加藤剛
三木のり平
乙羽信子
岡田英次
柳永二郎
- スタッフ -
原作:有吉佐和子
監督:木下惠介
脚本:木下惠介
撮影:楠田浩之
音楽:木下忠司

配給:松竹
©1964松竹株式会社

ジャンル:現代劇