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【作品データベース】こちら婦人科 こちらふじんか

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・92分
蠣崎要の原作「がま先生診察記」より田畠恒男と渡辺臣蔵が共同で脚色。風俗ものだが、医者のヒューマニズムが貫かれている。監督は田畠恒男で、撮影はコンビの上田浩が担当している。

STORY
赤金金次郎(長門勇)はK市綜合病院の婦人科医長である。彼は、妊娠の診断をガマガエルを使って、調べることからガマガエル先生のあだ名をつけられた。信頼され何でも相談される赤金は、医者の限界を越える貧困の断面をしばしばみせつけられて悩んでいた。そんな赤金を看護婦の有賀友美(小畠絹子)はいつも励ましていた。ある日、妊娠のため自殺を計った女学生の和子が運びこまれた。赤金の処置で母子共生命をとりとめたものの、新聞記者望月(佐伯徹)の知る所となり、赤金の取材拒否も功なく、新聞にかきたてられた。しかし、友美や赤金の温かい心づかいでこの事件も解決した。ある夜、赤金は市の有力者山市(上田吉二郎)の招待を受けた。かつて赤金は、山市の妾ラン子(水原ユカリ)の急病を救ったのだ。そのパーティーで、病院の理事長の娘で東京の大学に行っている圭子(加藤勢津子)を紹介された。交際してゆく内に、赤金は圭子が妊娠しているのに気がついた。赤金は圭子を伴って上京すると、圭子の恋人でバンド・マンの吉川(岡崎二朗)に会った。だが冷たい吉川の態度に、圭子は自殺をはかってしまった。命だけはとりとめたが、幼い生命は失われた。丁度その頃、土建屋杉田(益田喜頓)の妻たね子(清川虹子)が入院して来た。夫の浮気防止のために妊娠したといつわっていたのだが、もはやごまかしきれず入院したのだ。隣のベッドには皮肉にも子供が欲しくないのに子供が出来た、ファッション・モデルの梨江(江見しのぶ)がいた。たね子は赤ん坊をもらいうけ、たっての願いで秘密裡に事を運ぶよう赤金に頼んだ。赤金は医師法違反の罪で梨江のヒモ星野(世志凡太)から新聞ダネにすると脅迫されてしまう…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
長門勇
小畠絹子
加藤勢津子
清川虹子
益田喜頓
- スタッフ -
原作:蠣崎要
監督:田畠恒男
脚本:田畠恒男
脚本:渡辺臣蔵
撮影:上田浩
音楽:万城目正

配給:松竹
Ⓒ1964松竹株式会社

ジャンル:現代劇