映画・アニメの世界

【作品データベース】渚を駈ける女 なぎさをかけるおんな

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・77分
元持栄美がシナリオを執筆、酒井欣也が監督した風俗もの。撮影は厚田雄春が担当している。主演の路加奈子(みちかなこ)は、本名は岩田レナ。初期には本名で出演した作品もある。

STORY
立花冴子(路加奈子)は母(高峰三枝子)と二人暮しの高校三年生だ。お茶目だがどことなく淋しがりやの冴子は、テニスの選手として国体に出場する程のスポーツマンでもあった。母の戸志子は冴子の亡き父博之(山内明)とのつかの間の幸福を支えとして、冴子の成長を楽しみにしていた。戸志子は、冴子の配偶者として、船員の坪田弘二(吉田輝雄)を選んだ。冴子も弘二に好意をよせ、全てが順調に行くかに見えたが、18年間未亡人の節操をもってゆるがなかった戸志子の心に、弘二の若々しさは、大きな刺激であった。弘二と母の関係を知った冴子の驚きと、絶望は深かった。父の親友、佐上要三(佐野周二)に諭されて、漸く家に帰ったものの、冴子は戸志子を責めた。弘二にとっても、戸志子との関係は今更のように悔まれた。弘二の乗る船、甲陽丸の出帆する夜、冴子の部屋に忍びこんだ弘二は、冴子に挑みかかった。一度ははねつけたものの、母と弘二の関係が甦った時、冴子は弘二を受け入れていた。冬になった。母、娘はいがみあったまま、冴子は妊娠した。全てに絶望した戸志子は自から命を断った。一人になった冴子は流産すると、人生観も一変した。高校を卒業した冴子は、要三の家に身を寄せ、要三の甥永谷正人(川津祐介)に誘惑されると、男への復讐が、母への供養ともなると逆に媚態を示した。それは真実の愛情を自分で確かめようとするかのようであった。弘二が、ウェディングドレスをみやげに、航海から帰って来た・・・。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
路加奈子
川津祐介
佐野周二
吉田輝雄
山内明
高峰三枝子
- スタッフ -
監督:酒井欣也
脚本:元持栄美
撮影:厚田雄春
音楽:伊福部昭

配給:松竹
Ⓒ1964松竹株式会社

ジャンル:現代劇