コレラの城

公開日：1964年10月15日（木）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・96分
田坂啓がシナリオを執筆、菊池靖と丹波哲郎が監督した、スケールの大きなサスペンス時代劇。取り潰された大名の美少女然とした姫を鰐淵晴子が演じている。

STORY
竜ノ口藩は回船問屋阿波屋千代蔵（三島雅夫）に命じた密貿易で莫大な砂金を蓄えた。しかし一年後全国に蔓延したコレラで死者続出、おまけに密貿易の科で城主は切腹し、藩は取り潰され竜ノ口城は死の街と化した。それから二ヶ月、荒廃した城下の旅篭、奈可川屋は砂金につかれた亡者共で賑わっていた。浪人秋月左近（丹波哲郎）もその一人だ。一方、阿波屋の用心棒黒木耀蔵（南原宏治）は竜ノ口城の築城家幽斎（河野秋武）を責め、砂金のありかを吐かせようとしていた。また、旧竜ノ口藩江戸留守居役田井中典膳（稲葉義男）をはじめとする虚無僧の一団も、幽斎を奪回しようと暗躍をはじめた。典膳らは、生き残った佐代姫（鰐淵晴子）をたて、竜ノ口家再興をくわだてたのだ。そんなある日、左近は典膳に幽斎救出に力をかしてほしいと懇願された。事情を知り、同情した左近は、黒木をだまし、幽斎を連れだす計画をたてた。しかし、そんなとき、阿波屋が帰ってきて計画は頓座した。阿波屋は、連れ帰った幽斎の娘千里（葵京子）に地獄の責苦を与え、ついに幽斎に砂金のかくし場所を書かせた。これを知った左近は、腕にものをいわせて、絵図面を強奪した。が、ふとしたことから、佐代姫に出会った左近は、その絵図面が偽ものなのを知った。佐代姫は砂金のあり場所を知っていたのだ。翌日、阿波屋に捕えられた佐代姫を逃してやった左近は、明日の再会を約束した。しかし当日佐代姫は来ず、阿波屋を追って入った城内では、黒木のために阿波屋は殺されていた・・・。