明日の夢があふれてる

公開日：1964年12月12日（土）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・81分
『現代金儲け物語』の菅野昭彦と『裸一貫』の小林久三が共同でシナリオを執筆、番匠義彰が監督した青春もの。撮影は厚田雄春が担当している。

STORY
浅草の六区でのれんを誇る天ぷら屋「天勝」は、看板娘鮎子（鰐淵晴子）が、采配を振っていた。父の金助（益田喜頓）は会合好き、兄の宏（松山英太郎）は、大学よりも落語に夢中。そこで、鮎子が自然板前の金さん、見習の三津田明（三田明）と店をきりもりするはめになったのだ。ある日、晴着姿で明と一緒に観音様にお参りに行った鮎子は、貿易会社の青年社長遠藤一郎（勝呂誉）が運転する乗用車に泥をはねられ、くってかかった。数時間後、ガソリンスタンドを経営する仁木哲也（三上真一郎）に誘われた一郎は、鮎子の店に入って来た。思わずはっとした二人だが、哲也の紹介も終わらぬ間に、鮎子はふくれてしまった。一方金助は、明の母伊沙子（月丘夢路）が働いている小料理屋芳村に、せっせと通っていた。もちろん目当ては伊沙子だが、一郎の父の道平（佐野周二）も、伊沙子に店を持たせようと言いより、二人は犬猿の仲となった。宏は、社長が落語づきと聞いて、勇んで出かけた入社試験に失敗して、やむなく店の手伝いをすることになった。そんなある日、明の幼友達の千恵子（柏木由紀子）こと、チコが家庭の事情から田舎に帰ることになった。鮎子の好意で、故郷に帰った明は、チコの実家を訪ね、チコの母たね（水上今子）からチコが、宇都宮に養女に行くことになったと聞かされ、落胆して、東京に帰った。わけを聞いた伊沙子は、二人だけの店を持とうと励ますのだった。その頃宏は、天ぷら屋の修業に渡米することが決まり、有頂天であった。数日後、哲也は昔の恩人秋田玩具の社長秋田米造（北竜二）を訪ね、娘ナナ子（真野明美）から、秋田玩具が倒産寸前であり、玩具発明家小泉（大泉滉）のリモコンカーのパテントが手に入らなければ倒れると聞かされた・・・。