忍法破り必殺

公開日：1964年12月26日（土）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・89分
犬塚稔の原作を『渚を駈ける女』の元持栄美と舟木文彬が共同で脚色、新人の梅津明治郎が監督した忍者もの。撮影は小辻昭三が担当している。

STORY
伊沢城は、落城を間近に控え長い評定が続いていた。しかし生来のんき者の足軽斎藤孫兵衛(長門勇)は同じ軽輩栗田兵七郎（竹脇無我）ともども酒に酔いしれていた。やがて城主大和は切腹、残る全員は夜明けを期して決死の総攻撃を開始した。同時に若君小太郎（片岩正明）を佐々木一族のもとに逃し再起を期すことになった。が、実はこれが敵方丹下忠勝（堀雄二）に寝返りをたくらむ家老大隅市膳（名和宏）の悪計であった。そうとは知らぬ伊沢城きっての武将榎戸半九郎（丹波哲郎）は孫兵衛に若君護送を託した。ところが孫兵衛にはその気が無く、兵七郎を誘って城を逃げだした。しかし途中孫兵衛らは偶然ある小屋で再び小太郎たちと一緒になってしまった。女好きの兵七郎は小太郎につきそう多裳（路加奈子）に一目ボレして護送を買ってでた。不承々々孫兵衛も後に続いた。小太郎の腰元折目（佐治田恵子）を加えた一行は佐々木の里に向った。また武運つたなく死場所を得られなかった半九郎も、小太郎の身を案じて後を追った。一方大隅市膳も配下の忍者平内らを使って小太郎を追った。やがて平内らは小太郎に追いつき、多裳の手引きで孫兵衛らを襲った。しかし孫兵衛は、とうに多裳の正体を知り、逆襲して平内らを撃破した。多裳の正体は今や誰の眼にも明らかになった。しかし多裳を愛するようになっていた兵七郎は、これを憎むことはできなかった。しばらく後、孫兵衛らは彼が師とあおいだ少林寺拳法秋葉（大瀬康一）の住む巌修寺に着いた。寺では和尚とその娘かえで（山東昭子）が快く一行を迎えた。しかし、平穏は長くは続かなかった…。