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【作品データベース】大根と人参 だいこんとにんじん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・105分
野田高梧と小津安二郎の原案を白坂依志夫が脚本化。監督は渋谷実で、小津ゆかりのキャストを揃えて製作された。「小津安二郎記念映画」と銘打たれている。

STORY
山樹東吉(笠智衆)は内外商事の総務次長。長女の京子(岡田茉莉子)、次女の夏子(有馬稲子)、三女の晴子(司葉子)はすでに嫁いで、現在は妻の信代(乙羽信子)と末娘の恵子(加賀まりこ)との三人暮しの毎日。その恵子も、東吉の同窓鈴鹿剛平(山形勲)の息子三郎(三上真一郎)と婚約して、やがて巣立とうとしている。ある夜、東吉は同窓会の席上、ガンで療養中の秋山(信欣三)にその病名を知らせる可きか否かで鈴鹿と口論となり、ついに恵子、三郎の縁組もあぶなくなった。だが若い二人の心は、幸せでふくらんでいた。こんな東吉に、小さな事件が訪れた。東吉の世話で、内外商事に入社した弟の康介(長門裕之)が、会社の公金を100万使い込んだのだ。後始末を頼まれた東吉は、30年かけて築きあげた地位を守らんため、預金70万を康介に手渡した。そして残りの30万を証券会社から受け取ったまま、東吉は謎の失踪をした。急拠集まった娘夫婦や、康介は、今はやりの人間蒸発ではないかと、各人各様な推理を働かせては、信代を不安に陥し入れた。河野美枝(岩下志麻)が山樹家を訪れたのは、そんな時であった。美しい娘の登場に“事件の陰に女ありと”思わせたが、実は、美枝は戦争中山樹の愛人だった美枝の母との間に生れた娘であったのだ。そして、結婚の仲人を頼みに来たのだった。山樹が家出して十日が経とうとしていた・・・。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
加賀まりこ
岩下志麻
桑野みゆき
岡田茉莉子
笠智衆
乙羽信子
池部良
加東大介
森光子
杉村春子
司葉子
有馬稲子
- スタッフ -
原案:野田高梧
原案:小津安二郎
監督:渋谷実
脚本:白坂依志夫
脚本:渋谷実
撮影:長岡博之
音楽:黛敏郎

配給:松竹
Ⓒ1965松竹株式会社

ジャンル:現代劇