映画・アニメの世界

【作品データベース】背後の人 はいごのひと

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・93分
有馬頼義の同名小説を津久田一正と八木美津雄が共同で脚色、八木美津雄が監督した社会ドラマ。撮影は平瀬静雄が担当している。

STORY
北支戦線で負傷した志戸(池部良)は、除隊すると戦争も末期に近い頃雅代(八木昌子)と結婚した。だが、その雅代とは空襲で死別し、志戸は終戦二十年を過ぎた今、砲弾の破片を摘出するため入院生活を続けていた。色彩のない青春を送り、作家志望の挫折文筆家志戸は、この病院の看護婦井浦水奈子(桑野みゆき)の親切な看病で、再び生きる喜びを与えられ、快方に向かった。入院中、志戸は温湿布の治療に従事する泉田正明(岡田英次)という無口な中年の男を知った。暗い影を持つその男に、志戸は自分と同じ戦争の傷跡を見る思いで、興味をもった。無事退院した志戸は、実業家沢田(小沢栄太郎)の伝記を書きつづけるかたわら、水奈子に日増しに魅かれていった。だが志戸の求愛を受けた水奈子は固くそれを拒絶し「今年のクリスマスイブまで待って」と言うと、その理由を語らず志戸から遠のいていった。不信を抱いた志戸は、看護婦で水奈子と同室の緒方路子(路加奈子)の応援を得て、水奈子が湿布室の泉田のもとへ通うのをつきとめ、水奈子とこの男の間に、男女関係ではない重要な謎があることを探知した。水奈子が北九州出身であることを知った志戸は、沢田の取材もかねて、北九州にとび、新聞社の協力を得て、驚くべき事実を知った。15年前のクリスマスイブ、井浦家に乱入した米兵が、母親に暴行しようとしたのを目撃した長男市太郎が、兵隊を殺害し、逃走したという事件だ。そして、今年のイブで市太郎は時効となるのだった。そしてその市太郎こそ泉田正明の本名なのだ・・・。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
桑野みゆき
池部良
岡田英次
路加奈子
小沢栄太郎
- スタッフ -
原作:有馬頼義
監督:八木美津雄
脚本:津久田一正
脚本:八木美津雄
撮影:平瀬静雄
音楽:山本直純

配給:松竹
Ⓒ1965松竹株式会社

ジャンル:現代劇