映画・アニメの世界

【作品データベース】火の太鼓 ひのたいこ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・89分
紙屋五平の原作を『大日本殺し屋伝』の花登筺が脚色、長谷和夫が監督した下町人情もの。撮影は小原治夫が担当している。

STORY
明治も終わりを告げるころの北陸の港町。ここでは、古くから春祭りの夜におこなわれる“競い太鼓”に勝ったものが、その年の漁場を支配するという奇習があった。その為網元たちは、悪どい手段を策しても“太鼓打ち”の名手を集めるのに狂奔するのだった。網元の港屋三蔵(河野秋武)は、近郷一の太鼓の名手で半玉の秀香(倍賞千恵子)を水揚げし“競い太鼓”に出させようとしていた。幼い時に両親を失ってから、置屋の養女となり不幸な境遇に育った彼女は嫌々ながらも、この辛い運命に従った。が、その水揚げの夜、静かな外気を破って突如太鼓の音が響き渡った。なぜか太鼓の響きは秀香を魅きつけ、秀香は狂気のように浜辺に走った。太鼓の主はいずこからともなくこの町にやって来た、流れ者与之吉(竹脇無我)であった。この与之吉の父多三郎(高野真二)は、太鼓打ちの名人だったが、その芸をねたむ者の手で暗殺され、さらにちょうどその時に起こった上人殺しの汚名まで着せられてしまったのだった。与之吉は父の寃罪を晴らし、仇を討とうと、暗い思い出のあるこの土地に舞い戻ってきたのだった。その夜秀香は太鼓の音に興奮して、与之吉にすべてを与えた。一方港屋の若旦那仲蔵(中村賀津雄)は、太鼓打ちの腕にほれて与之吉を港屋の船頭としてむかえた。これを知った港屋に対抗する油屋文吉(宇佐美淳也)は、早速秀香を身請けして、与之吉に対抗させようとした。だが秀香はそれを拒んだ。そんなことがあった数日後、与之吉は何者かに襲われきき腕に深傷を負わされてしまった・・・。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
倍賞千恵子
竹脇無我
中村賀津雄
金子信雄
河野秋武
- スタッフ -
原作:紙屋五平
監督:長谷和夫
脚本:花登筺
撮影:小原治夫
音楽:小川寛興

配給:松竹
Ⓒ1966松竹株式会社

ジャンル:現代劇