映画・アニメの世界

【作品データベース】天使の誘惑 てんしのゆうわく

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・87分
「夜明けの二人」の野村芳太郎がシナリオを執筆し、「ケメ子の唄」の田中康義が監督した青春もの。撮影は「みな殺しの霊歌」の丸山恵司。

STORY
ジュン(黛ジュン)は明朗な娘で誰からも好かれる性格だった。レストランのウェイトレスとして働いているある日、ジュンは城北大学の学生良平(石坂浩二)と知りあい、東部リーグ戦で勝ち、祝賀に酔う街を歩いた。ジュンはいつか良平に軽い恋心を抱いた。しかし、良平はその夜、学生たちの乱闘にまきこまれて逮捕された。翌日、警察に行ったジュンは、良平が偽学生であることを知った。釈放された良平は驚いて見つめるジュンを残して、去っていった。気をとり直したジュンは、スーパー・マーケットで働くことにした。一方では高級マンションに往む夫婦の、犬の散歩のアルバイトもしだ。ジュンは散歩の途中、やはり犬を連れたハンサムな徹(石立鉄男)と会い、胸をときめかしたが、実は徹は、ジュンの同僚の明子(生田悦子)の恋人だったのだ。ジュンはまた失恋した。夏が来た。ジュンはメイズ・ショップで働き、夜はビヤガーデンでアルバイトと忙しい。そんなある夜、ジュンは酔っはらいにからまれ、トラック運転手英雄(田中邦衛)に助けられた。数日後、英雄に誘われてジュンはトラックで沼津までドライブした。沼津には英雄の家があるはずだった。しかし、彼の家は、道路拡張で取り壊され、成金になった英雄の父(花澤徳衛)は酒と女と博奕でスッカラカンになっていた。英雄は落胆した父の姿を見かねて、名古屋に腰を落ちつける決心をするのだった。ジュンはそそっかしいが気のいい英雄に、心あたたまる思いだった。再び、東京に戻ったジュンは友人の由紀(中山千夏)とスナックに勤めることにした。そこでジュンは、フランスで事業に失敗し、久しぶりに日本に帰った桂(芦野宏)と親しくなった。買物やナイトクラブと、二人は楽しい時間を過したが、ジュンは桂が昔の恋人が忘れられず、また事業の失敗で死ぬ決心をして日本に来たことを知った。だが、桂は明るいジュンの姿にこころを変え、もう一度新しく出直す決心をして、ジュンに別れを告げるのだった。ジュンはそんな桂をいつまでも見送っていた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
黛ジュン
石坂浩二
石立鉄男
田中邦衛
生田悦子
- スタッフ -
監督:田中康義
脚本:野村芳太郎
撮影:丸山恵司
音楽:山本直純

配給:松竹
Ⓒ1968松竹株式会社

ジャンル:現代劇