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【作品データベース】無理心中 日本の夏 むりしんじゅう にほんのなつ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・98分
『日本春歌考』のトリオ田村孟、佐々木守、大島渚が共同でシナリオを執筆。暴力、セックス、奇妙な恋を通して、人々の心の奥底に潜む社会に対する残酷な殺意と無関心さに警告を発した衝撃作。豊満な肉体で男を求めるフーテンのネジ子は、死にたがっている男を海岸へと誘うが、そこでライフルを掘り出すヤクザを目撃してしまい拉致される。そこに変わった学生がライフルを盗みに忍び込んできて…。誰もが持つ社会に対する殺意と無関心さに警告を鳴らす大島渚監督の衝撃作。撮影は写真家吉岡康弘で映画第一作。

STORY
男を求めないではいられない18歳のネジ子(桜井啓子)は、ある町でオトコ(佐藤慶)を拾い海岸に誘ったが、彼はしきりに死にたがり、ネジ子の裸に無関心だった。そこへ数人のやくざが現われ、砂の中から鉄砲や刀を掘り出した。その一部始終を見ていたネジ子とオトコは彼らに捕えられ、廃屋の一室に監禁されてしまった。この廃屋はやくざが出入りの時に使う集合場所だった。ネジ子と男の部屋には一人のやくざを刺し殺した鬼(小松方正)と名乗る男と、ライフル銃を盗みに侵入してやくざたちの兄貴分おにいさんに捕まった少年(田村正和)がいた。二人はしきりに人殺しの衝動に駆られていた。一方、やくざの助っ人として、拳銃を持ったおもちゃ(殿山泰司)、マイクロテレビを手にしたテレビ(戸浦六宏)という男たちがこの家に集ってきていた。彼らは何事か起るのをじっと待っていた。逞しい男たちを見てネジ子は盛んに媚を売ったが、誰も彼女を抱こうとしなかった。そんな時、外人のライフル魔が逃げ回って、町は警官隊の厳重な警戒のもとにあると、テレビが報じた。オトコは恐怖に駆られ、おもちゃに殺してくれと頼んだ。しかし、おもちゃが射った相手はおにいさん(観世栄夫)だった。それを見た少年は外へとび出し、二人の警官を射って帰ってきた。そんな異常は雰囲気の中で、ネジ子は三人の男と寝た。その三人は、外人と一緒に戦争をするんだ、と叫ぶ少年に反対して殺され、結局、ネジ子、少年、オトコ、テレビ、おもちゃの五人は外人のたてこもっている場所に行った・・・。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
桜井啓子
佐藤慶
殿山泰司
戸浦六宏
田村正和
小松方正
- スタッフ -
監督:大島渚
脚本:田村孟
脚本:大島渚
脚本:佐々木守
撮影:吉岡康弘
音楽:林光

配給:松竹
©1967松竹株式会社

ジャンル:現代劇