映画・アニメの世界

【作品データベース】女の一生 おんなのいっしょう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・119分
ギ・ド・モーパッサンの同名小説を、野村芳太郎と、山田洋次、森﨑東の三人が共同で脚色し、野村芳太郎監督が格調高く描いた文芸大作。戦後の日本を舞台に、気高く、美しく、ただひたすらに生きながらも、夫に裏切られ、子供にも裏切られてゆく女の悲劇を、美しい信濃路の四季を背景に描く。

STORY
昭和21年の春、日本アルプスのふもとの旧家の一人娘伸子(岩下志麻)は、長い療養生活を終えて帰ってきた。父の友光(宇野重吉)、母の京子(長岡輝子)、それに仲の良い女中のお民(左幸子)は、全快した伸子を温かく迎えた。初夏のある日、すっかり体力の回復した伸子は、ハンサムな御木宗一(栗塚旭)と知りあい、やがて結婚した。伸子は幸福だった。しかし、数ヶ月もたたないうち、宗一が女遊びが好きで、伸子とも財産目当てで結婚したと知り、ひどい幻滅を味わねばならなかった。その上、宗一はお民を身篭らせていた。惨めな結婚生活に耐えながらも、彼女は数年の歳月を送った。宗一とは心を通わせることもなくなった伸子はお民とその子供に、土地と金を与えて家を去らせたが、そんな時に自分が妊娠していることを知った。やがて母となった伸子は、自分の人生の希望を息子に託した。ある日、東京から赴任してきた発電所所長彦根(高原駿雄)と妻の里枝(小川真由美)が、伸子の家に出入りするようになったが、情熱的な里枝に、宗一はすっかり魅せられてしまった。それを知っても伸子にとっては、今は夫よりも息子の宣一が大事だった。宗一はやがて、里枝との不倫の現場を見つけられ、彦根に銃殺されてしまった。それ以後、伸子の宣一に対する愛は盲目とも言えるほどになった。だが、その宣一(田村正和)は成長すると母と対立、家を飛び出していった。しかも、素姓の知れない女と関係を持ち、伸子を悲しませた。一方、お民の息子芳吉(竹脇無我)は母思いの青年に成長していた。そんな芳吉に伸子は今は懐しい亡夫の面影を見て、お民を羨ましく思うのだった・・・。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
岩下志麻
栗塚旭
田村正和
竹脇無我
宇野重吉
左幸子
- スタッフ -
原作:ギ・ド・モーパッサン
監督:野村芳太郎
脚本:野村芳太郎
脚本:森﨑東
脚本:山田洋次
撮影:川又昂
音楽:林光

配給:松竹
©1967松竹株式会社

ジャンル:現代劇