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【作品データベース】わが恋わが歌 わがこいわがうた

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・100分
吉野秀雄の随筆集「やわらかな心」、山口瞳の「小説・吉野秀男先生」、吉野の次男壮児が著した「歌びとの家」を原作に広沢栄が脚本を執筆し、中村登が監督した文芸もの。撮影はの竹村博が担当している。

STORY
歌人吉野秀雄(十七代目中村勘三郎)は神州清潔の民だった。次男健次(竹脇無我)がスウェーデンの留学生リーナ・ヤコブセン(アンナ・ルーセン)と一夜を共にした時、秀雄は夷狄の女と寝た息子を激しく罵った。健次はそんな父親に絶望、作家山口瞳(緒形拳)宅に身を寄せた。山口は戦火の余じん消えやらぬ昭和21年、鎌倉アカデミアで秀雄に学んだ。風変わりな先生だったが、万葉をうたう時、へべれけに酔って放歌高吟する時、山口は我が詩才乏しと自らをせめた。が、秀雄は山口の才能に注目し、自虐癖のある彼をやわらかい心で包んだ。山口は吉野先生は頑固な人でないと強調した。一方、息子に怒りをぶつけた秀雄は奈良へ作歌の旅に出た。長男浩一(中村賀津雄)が長い療養生活から戻ったのはそんな折りだった。浩一の全快を祝して姉弟が集ったが、しかしこの席に呼ばなかった変わり者の父に話題が移っていった。秀雄は先妻(八千草薫)を亡くし、家政婦だったとみ子(岩下志麻)と結婚した。“これの世に二人の妻と婚いつれどふたりは我にひとるなるのみ”新しい妻は夫と姉弟三人のため献身した。さて、子供たちが作った和解のチャンスを秀雄はスッポかし岐阜県中津川へたった。冬が来て、吉野家に不幸が続いた。浩一の恋人麻里(沖山秀子)の自殺未遂、続く、浩一の発狂。そして秀雄も病の床に就いた・・・。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
十七代目中村勘三郎
岩下志麻
竹脇無我
緒形拳
中村賀津雄
三木のり平
- スタッフ -
原作:吉野秀雄
原作:山口瞳
原作:吉野壮児
監督:中村登
脚本:広沢栄
撮影:竹村博
音楽:佐藤勝

配給:松竹
Ⓒ1969松竹株式会社

ジャンル:現代劇