映画・アニメの世界

【作品データベース】旅の重さ たびのおもさ

作品情報

INTRODUCTION
フィルム巻数・7巻
旅を通して少女が大人になる様を描く、青春ロードムービー。主演の高橋洋子はオーディションで選ばれた。秋吉久美子は同オーディションで2位となり、別役で出演して本作がデビュー作となる。数多くの男性の出入りが激しい母親に嫌気が差した16歳の娘が突然の家出。そんな娘の四国遍路の旅を通して、さまざまな経験や出会いから彼女が自らを見つめ直していく姿を描く。吉田拓郎の「今日までそして明日から」が主題歌に。

STORY
16歳の少女(高橋洋子)が、貧しい絵かきで男出入りの多い母(岸田今日子)と女ふたりの家庭や、学校生活が憂うつになり、家を飛び出した。四国遍路の白装束で四国をぐるりと廻って太平洋へ向かう。宇和島で痴漢に出会い、奇妙なことにご飯をおごってもらう。少女は生まれて初めて、自然の中で太陽と土と水に溶けていく自分を満喫した。足摺岬の近くで、旅芸人・松田国太郎(三國連太郎)一座と出会い、一座に加えてもらった。少女は一座の政子(横山リエ)と仲良くなり、二人でパンツひとつになり海に飛び込んだりして遊ぶ。一座には他に、色男役の吉蔵(園田健二)、竜次(砂塚秀夫)、光子(中川加奈)など少女にとっては初めて知り合った人生経験豊かな人間たちである。やがて、少女は、政子に別れを告げると、政子が不意に少女の乳房を愛撫しだした。初めて経験するレスビアン。政子は、少女の一人旅の心細さを思って慰さめてやるだった。ふたたび少女は旅をつづける。数日後、風邪をこじらせ道端に倒れてしまった。が、40すぎの魚の行商人・木村(高橋悦史)に助けられた。木村の家に厄介になり、身体が回復するとともに少女の心には木村に対して、ほのかな思いが芽生えてきた。ある日、木村が博打で警察に放り込まれた。やがて木村が釈放された夜、少女は彼に接吻したが、木村は少女の体まで求めようとはしなかった。少女はみじめな思いで家を飛びだし、泣きながら道を走り、転び、倒れたまま号泣するのだった。思い直して家へ戻る途中、近所の娘加代(秋吉久美子)が自殺したのを知った・・・。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
高橋洋子
高橋悦史
横山リエ
砂塚秀夫
岸田今日子
三國連太郎
- スタッフ -
原作:素九鬼子
監督:斎藤耕一
脚本:石森史郎
撮影:坂本典隆
音楽:よしだたくろう

配給:松竹
©1972松竹株式会社

ジャンル:現代劇