映画・アニメの世界

【作品データベース】街の灯 まちのひ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・91分
チンピラがひょんなことから老人と美少女と連れだって、東京をふりだしに九州まで徒歩旅行を続けることになり、奇想天外な事件に次々と巻き込まれてしまうストーリー。堺正章松竹初主演作。脚本は梶浦政男、監督は脚本も執筆している森﨑東、撮影を吉川憲一がそれぞれ担当している。

STORY
坂の下の千代松(堺正章)、通称・チョロ松。職業はアプローチ屋、つまりセックス仲介のインチキ稼業をしている若者である。チョロ松は、兄ちゃんと呼ぶ梅吉(財津一郎)とコンビを組み、この稼業をしている。二人は、竹子(吉田日出子)が経営する赤ちょうちんの二階に住んでいるが、ここには向島の捨て児寺に捨てられた少年少女たちも一緒に暮しており、血縁なき者同志が一家を構成していた。さて、梅吉の13年来のお得意さんである好色老人の栗田(森繁久彌)は、医者からあと3回と宣告された精力の数少ない1滴を、タレントの欅ヒロミ(栗田ひろみ)に、と二人にアプローチを頼んだ。だが、二人の珍妙なアタックにもかかわらず話は進展せず、あわや作戦放棄という時に、ちょっと頭がおかしいが、ヒロミにうりふたつの美少女を発見、彼女を替え玉にしようと考えつく。ところが、この少女には頑固で妙に古めかしい老人(笠智衆)がくっついており、二人は老人の故郷・九州まで徒歩旅行に出発してしまった。何とか道中の途中で少女を連れ戻そうと考えたチョロ松は、二人の後を追った。ところが、千代松の考え通りにはいかず、次々と珍妙な事件に巻き込まれてしまう。大船駅構内で赤ん坊を拾ったり、ヒッピーの三人組が加わったり、おかしな夫婦の喧嘩に巻き込まれたり、女子プロレス一行と一緒になったり……。それらすべての事件の収集者として不当な裁きを受けるのは、大抵、チョロ松だった。にもかかわらず、じわじわと奇妙な連帯感が生まれてくる。老人は、実はブラジル移民で、“緑あふれる”ふるさとと、初恋の人・お米婆さん(鈴木光枝)に一目会うための、四十七年ぶりの帰国だったのだ。しかし、ふるさとは既に“緑あふれる”地ではなく、お米は恋敵の粟三郎(三木のり平)と所帯を持っていた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
堺正章
栗田ひろみ
笠智衆
財津一郎
- スタッフ -
監督:森﨑東
脚本:森﨑東
脚本:梶浦政男
撮影:吉川憲一
音楽:佐藤勝

配給:松竹
Ⓒ1974松竹株式会社

ジャンル:現代劇