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【作品データベース】球形の荒野 きゅうけいのこうや

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・98分
松本清張原作による同名長編を竹脇無我と島田陽子の共演で映画化。戦争末期の日本を舞台に、国も妻子も捨てて自らのすべてを賭けて祖国を破滅から救ったひとりの外交官の運命と、父と娘の絆を描く。監督は貞永方久。

STORY
昭和36年初夏。関西での取材を終えた新聞記者添田(竹脇無我)は、大和路で婚約者の野上久美子(島田陽子)と合流した。大和路は久美子の亡き父・野上顕一郎(芦田伸介)がこよなく愛した場所であり、彼女は亡父に自分の第二の人生の出発を告げに来ていた。ところが唐招提寺の拝観者芳名帳の中に、亡き父にそっくりの、中国の古人・米帯の書に習った筆跡を発見した。翌日、久美子は添田を伴って筆跡の確認に向かうが、その部分だけが破りとられていた。二人は帰京すると、久美子の母・孝子(乙羽信子)にこの事を話すが、とりあってくれない。しかし、添田は何となく判然としなかった。久美子の父・顕一郎は、第二次大戦末期、ヨーロッパの某中立国公使館で、一等書記官を務めていたが、終戦一年前、任地で病のため客死した、と当時の正式な公電によって伝えられている。添田は、当時野上の部下で、現在外務省欧亜局課長の村尾(岡田英次)、当時現地の特派員で公使館に出入りしていた滝(山形勲)に会ったが、不思議に二人とも反応は冷淡だった。添田が、ますます野上の死に疑問を持った頃、久美子の周辺に奇妙な出来事が続いた。名も用件も告げない電話や、商品が届けられるのだ。元公使館付軍人、伊東(藤岡琢也)が訪ねてきたのもこの頃だった。ある日、久美子と孝子は何者かに歌舞伎座に招待された。添田も内緒で二人の後に歌舞伎座に入ると、そこには村尾、滝、伊東も来ていた。この不思議なめぐりあわせに、添田は久美子の父が生きて、この日本に来ている事を確信した……。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
芦田伸介
島田陽子
竹脇無我
乙羽信子
- スタッフ -
原作:松本清張
監督:貞永方久
脚本:貞永方久
脚本:星川清司
撮影:坂本典隆
音楽:佐藤勝

配給:松竹
©1975松竹株式会社

ジャンル:現代劇