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【作品データベース】配達されない三通の手紙 はいたつされないさんつうのてがみ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・131分
『砂の器』『事件』などの野村芳太郎監督が、エラリー・クィーンのミステリー小説『災厄の町』を原作に、舞台を日本に置き換えて手がけたミステリー大作。日本的情緒を華麗に、そしてファッショナブルに展開させていく。山口県萩の名家、唐沢家の次女・紀子(栗原小巻)のもとに、3年前失踪した婚約者の敏行(片岡孝夫)が戻ってきた。周囲の反対を押し切り、ふたりは結婚したが、新婚3か月後のある日、敏行の妹と名乗る女性・智子(松坂慶子)が現れ、唐沢家に居座るようになる。それは、やがて来る唐沢家の災厄の前触れであった……。

STORY
ロバート・フジクラ、通称ボブ(蟇目良)と名乗る青年が、日本文化研究のためアメリカから伯父、唐沢光政(佐分利信)の住む山口県萩の町を訪ねた。唐沢家は代々町の名家で、すみ江夫人(乙羽信子)との間に、麗子(小川真由美)、紀子(栗原小巻)、恵子(神崎愛)の美しい三姉妹がいる。ボブは唐沢家の離れに住むことになった。次女の紀子は父の銀行に勤める藤村(片岡孝夫)と結婚することになっていたが、藤村が結婚寸前に失踪し、3年間行方不明になり、その後、紀子は自室にこもり、魂のぬけたような生活をしていた。地方検事の峰岸(渡瀬恒彦)という婚約者がいる3女の恵子がボブの研究を手伝っている。ある日、紀子の恋人、藤村が突然帰ってきた。家族は拒絶するが若い2人は抱き合い、結婚することになり、紀子に笑いがもどった。数日後、藤村の妹、智子(松坂慶子)が萩の町にやってきた。しばらくして、紀子は藤村の本の間にあった3通の封筒を見てハッとなった。その姿を見ていたボプと恵子は、あとで、紀子の部屋に忍び込み、その手紙を見る。それらは藤村の筆跡で、智子に宛てられていた。8月11日付の手紙は、彼の妻が病気になった知らせ、8月20日付の第二の手紙は妻の重態、9月1日付の第三の手紙は妻の死を伝えていた。第1の手紙の日、8月11日がやってきた。唐沢家は恒例の土曜会が開かれ、その日、藤村の注いだワインを飲んだ紀子は嘔吐する。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
佐分利信
松坂慶子
栗原小巻
片岡孝夫
- スタッフ -
原作:エラリー・クイーン
監督:野村芳太郎
脚本:新藤兼人
撮影:川又昂
音楽:芥川也寸志

配給:松竹
©1979松竹株式会社

ジャンル:現代劇