映画・アニメの世界

【作品データベース】夜叉ヶ池 やしゃがいけ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・124分
泉鏡花の原作を映像化。越前の夜叉ヶ池には竜神がすむという言い伝えがあった。そしてその竜神を鎮めるには、日に三度、鐘をつかなければならないという。だが鐘つきの老人が死んだとき、その言い伝えを信じるものは誰も居なかった。そしてついに、竜神は大洪水とともに甦る。竜神・白雪姫に五代目坂東玉三郎が扮し話題を呼んだ。監督は篠田正浩。

STORY
越前・三国嶽の山中、竜神が封じ込められているという夜叉ヶ池の傍に、萩原晃(加藤剛)と妻の百合(五代目坂東玉三郎)が住んでいた。未曽有の陽照りが続いていた夏のある日、二人の住む村に一人の男が訪れた。男は山沢学円(山崎努)という学者で、一昨年の夏、親友が国々に伝わる不思議な物語を集めようと東京を旅立ち、そのまま行方が知れなくたったと百合に話す。その男が夫、晃と察する百合。二人の話を立ち聞きした晃は学円の前に出て、ここに落ちついた訳を語る。晃は夜叉ヶ池を見ようと谷に入り、そこで五十年間鐘をつき続けて来た老いた鐘楼守弥太兵衛に会い、鐘にまつわる不思議な話を聞いた。「昔、人と水が戦って、この里が滅びようとした時、越の大徳、泰澄が行力で竜神を夜叉ヶ池に封じ込んだ。竜神は、自分は自由を求める気持ちが強いのだから、鐘を作って毎昼夜三度ずつ鳴らし、決して池から出ないという約束を思いおこさせてほしいと云って水底に沈んだ」という。その日弥太兵衛は死んだ。鐘をつかないと竜が暴れだすという話に耳を貸さない村人たち。そのとき、美しい百合と知り合った晃は第二の弥太兵衛になることを決心したのだ。晃は学円を夜叉ヶ池に案内する。夜の闇に、化け物の数々が出て歌い騒り出す人間とは別の世界の夜叉ヶ池。池の主白雪姫は、剣ヶ峰、千蛇ヶ池の若旦那に想いを寄せていたが、飛び出せば村を水びたしにするため、先祖以来の人間との堅い約束に縛られていた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
五代目坂東玉三郎
加藤剛
山崎努
丹阿弥谷津子
- スタッフ -
原作:泉鏡花
監督:篠田正浩
脚本:田村孟
脚本:三村晴彦
撮影:小杉正雄
音楽:冨田勲

配給:松竹
©1979松竹株式会社

ジャンル:時代劇