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【作品データベース】遙かなる走路 はるかなるそうろ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・134分
現在のトヨタ自動車を築いた豊田喜一郎の自動車を作りだすまでの苦闘の人生を描いたストーリー。木本正次の原作『夜明けへの挑戦』の映画化で、脚本は新藤兼人、監督は佐藤純彌、撮影を並木宏之がそれぞれ担当している。

STORY
明治二十六年、アメリカで最初の自動車が完成した。その頃、静岡県浜名郡の豊田佐吉(田村高廣)は借金をしながら織機の発明に取り組んでいた。翌年、佐吉の妻たみ(岩崎加根子)は喜一郎(六代目市川染五郎)を産むが、発明に夢中の夫から離れ、兄に連れられ実家に戻った。明治三十年、佐吉は織機を完成後、妻の浅子(司葉子)の顔も爽やかだ。数年の歳月が流れた。喜一郎は帝大に入り、妹、愛子(中野良子)の婿養子、児玉利三郎(米倉斉加年)が会社の経営に専念する。その頃から、喜一郎は、密かに自動車の運転を習い、研究を始めた。しばらくして喜一郎は二十子(白都真理)と見合い結婚する。佐吉の自動織機は、世界の頂点をゆく完成度を示し、会社は順風満帆だった。しかし天皇陛下に勲章を授与され、親族一同の記念撮影のとき、佐吉は倒れてしまう。そして「喜一郎、お前は自動車をやれ」と一言残して世を去った。喜一郎は自動車製作の決意を固め、腹心の大島理三郎(三橋達也)、菅隆俊(地井武男)に「自動車を作る」と宣言。毎夜、工場ではシボレー車を解体しては組み立てる作業が続けられた。ある日、その研究が利三郎の耳に入った。利三郎は佐吉から受け継いだ会社を守り発展させねばならない重責があったが、喜一郎の金の喰う自動車研究の後押しをする。喜一郎は、母、浅子の紹介で、岡本(佐野浅夫)からも研究の費用を借りた。だが、その金も底をつき、喜一郎は自動車工場建設をめぐり利三郎と対立する。しかし、「お兄さんが自動車の為に会社を潰したって、お父さんは満足されます」という愛子の言葉に利三郎は自動車に賭ける決意をする。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
六代目市川染五郎
米倉斉加年
田村高廣
司葉子
- スタッフ -
原作:木本正次
監督:佐藤純彌
脚本:新藤兼人
撮影:並木宏之
音楽:ゴダイゴ

配給:松竹
©1980 松竹/CN インターボイス

ジャンル:現代劇