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【作品データベース】ええじゃないか

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・151分
『復讐するは我にあり』の今村昌平監督が、“ええじゃないか”騒動が突如発生した江戸末期の騒然とした世相を背景に、江戸の東両国界隈に生きる種々雑多な下層庶民のバイタリティ溢れる姿をエネルギッシュに描いた群像ドラマ。本作のタイトルにもなっている”ええじゃないか”は、江戸時代末期の慶応3年(1867年)8月から12月にかけて、近畿、四国、東海地方などで発生した騒動を指している。「天から御札(神符)が降ってくる、これは慶事の前触れだ。」という噂が拡散し、民衆が仮装するなどして囃子言葉の「ええじゃないか」等を連呼しながら集団で町々を巡って熱狂的に踊ったというもの。

STORY
慶応二年、日本は激動期の真只中にあった。源次(泉谷しげる)はそんな江戸へ六年ぶりにアメリカから帰って来た。上州の貧農の出の源次は横浜港沖で生糸の運搬作業中に難破し、アメリカ船に救けられ、そのままその地に渡ったのだ。その間、妻のイネ(桃井かおり)は、病身の父に売られ、現在、東両国の“それふけ小屋”(ストリップ劇場)で小紫太夫と名乗って出演している。源次はなんとかイネを発見、六年ぶりの再会に二人は抱きあった。見せ物小屋の立ち並ぶ東両国は、芸人、スリ、乞食、ポン引きなどアブレ者の吹き溜り。源次は三次(樋浦勉)、ゴン(丹古母鬼馬二)、孫七(火野正平)、卯之吉(野口雅弘)、旗本くずれの古川(緒形拳)など、したたかな連中に混じってそこに居ついてしまう。そして、金蔵(露口茂)がここら一帯を取り仕切っている。自由の国アメリカが頭から離れない源次は、イネを誘いアメリカ渡航を計るが、結局、彼女はこの猥雑な土地を見捨てられず、彼もイネの肉体にひかれて残ってしまう。この頃、幕府と薩摩、長州連合の対立は抜きさしならないところにきており、金蔵は薩摩の伊集院などの手先となって、一揆の煽動など、天下を騒がす仕事に飛びまわっていた。「ええじゃないかええじゃないか」と世直しの幟やムシロ旗を立てた群衆は次々と豪商の倉を襲っていった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
桃井かおり
泉谷しげる
草刈正雄
露口茂
- スタッフ -
原作:今村昌平
監督:今村昌平
脚本:今村昌平
脚本:宮本研
撮影:姫田真左久
音楽:池辺晋一郎

配給:松竹
©1981松竹株式会社/株式会社今村プロダクション

ジャンル:現代劇