映画・アニメの世界

【作品データベース】薄化粧 うすげしょう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・124分
妻子を殺した上に刑務所を脱走した男の生きんがための逃亡生活を描く。別子銅山の社宅で起きた実際の事件に基づいた西村望の同名小説の映画化。古田求が脚色し五社英雄が監督。脱獄・逃亡する藤吉を、緒形拳が熱演している。

STORY
昭和23年、坂根藤吉(緒形拳)はある山奥の鉱業所で坑夫として働き、妻ふくみ(浅利香津代)、息子喬と3人で暮らしていた。ある日、鉱山で落盤事故が発生し、坂根は鉱夫の代表として補償問題を会社側と掛け合ったが、逆に多額の裏金を会社側から掴まされてしまう。坂根の運命の歯車が狂いだしたのはこのときからであった。裏金を元に金貸しをはじめた坂根は、事故で夫を亡くした地所テル子(浅野温子)に接近し、親密な仲になった。この浮気が原因で妻ふくみと一人息子喬を次々と惨殺する。また、坂根は金を貸していることをだしに仙波徳一の妻すゑ(宮下順子)とも肉体関係を結び、すゑの一人娘弘子(松本伊代)にまで手を出そうとする。しかし、弘子は坂根からたくみに金を引き出し、鉱業所の課長と結婚してしまう。小娘に翻弄されたことに気づいた坂根は、弘子の婚礼の夜、仙波家をダイナマイトによって木端微塵に吹き飛ばした。この爆破容疑で逮捕された坂根は、真壁刑事(川谷拓三)、松井刑事(大村崑)の執拗な追求に合い、ふくみ・喬殺しも発覚してしまう。留置場に入れられた坂根は突然、隠し持っていた剃刃で自殺をはかるが、奇跡的に一命はとりとめた。昭和27年、坂根は刑務所を脱走し、以後、素性を隠しながら各地の飯場を転々する流浪の旅が続いた。そんな逃亡生活の果てに、坂根は一人の薄幸の女・内藤ちえ(藤真利子)と巡り合い、一時の幸せを手に入れるのだが…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
緒形拳
藤真利子
浅野温子
松本伊代
- スタッフ -
原作:西村望
監督:五社英雄
脚本:古田求
撮影:森田富士郎
音楽:佐藤勝

配給:松竹
©1985松竹株式会社

ジャンル:現代劇