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松竹大谷図書館によるクラウドファンディング「【第10弾】歌舞伎や映画、フィルムがつないだ記憶を遺す。」プロジェクト

公益財団法人 松竹大谷図書館が、図書館運営費及び経年劣化が進む【映画フィルム】の状態を調査し、保存状況の改善を目指すための資金調達を目的とした「【第10弾】歌舞伎や映画、フィルムがつないだ記憶を遺す。」プロジェクトを、9月7日より、クラウドファンディングサービス「READYFOR」にて開始いたしました。

松竹大谷図書館は、演劇・映画専門の私立図書館として、台本やプレス、スチール写真など市販されない多くの貴重な資料を所蔵し、一般に公開する公益性の高い図書館事業を行っています。平成24年からは運営費募集のためクラウドファンディングに取り組み、今回10回目のプロジェクトでは、支援金で【映画フィルム】の保存状況の改善に取り組みます。

今回のプロジェクトで保存状況の改善を進めようとしている【映画フィルム】は、現在同館が書庫で保管している、35㎜から8㎜までの様々な形態のフィルム約90本です。缶の表記からはどんな内容なのかが分からないフィルムもありますが、劇場で上演された歌舞伎の記録映像や、「歌舞伎座復興」「東劇オープン」といった劇場にまつわる記録映像、また、「大谷(竹次郎)会長文化勲章拝受」とフィルム缶に書かれた個人に関わる記録映像など、同館創設者の大谷竹次郎が所蔵していたフィルムも多く含まれています。

しかし現在これらのフィルムは経年劣化により酢酸の臭いがしてくるようになってしまいました。こうした酢酸ガスが発生するフィルムの劣化現象は「ビネガーシンドローム」と呼ばれ、一度酢酸ガスが発生し始めると止める事は出来ず、劣化の進行を可能な限り遅らせる対策をとる以外に方法がありません。

今回、【第10弾】プロジェクトでは、ご支援によりこれらの劣化したフィルムの状態調査を行い、フィルムの劣化を早めてしまう古いフィルム缶から新しい保存用のフィルム缶へ入れ替えを行うなど保存状況の改善を進める予定です。そして、これらの作業をステップにして、いずれは同館にしか無い貴重なフィルムに関しては補修やデジタル化という次のステップに進み、歌舞伎をはじめとする近代の日本の演劇、また日本を代表する映画の製作や興行を担ってきた松竹の歴史をひもとく手掛かりとする事を目指しています。

【概要】

プロジェクト名:「【第10弾】歌舞伎や映画、フィルムがつないだ記憶を遺す。」
https://readyfor.jp/projects/ootanitoshokan10
■募集期間:令和3年9月7日(火)11時~10月27日(水)23時(50日間)
■目標金額:250万円
・図書館の令和3年度運営資金:187万円
・【映画フィルム】の状態調査・フィルム缶の入れ替え:63万円
■募集金額設定:一口 3,000円/5,000円/10,000円/30,000円/50,000円

支援金額に応じて、歌舞伎台本『桜姫東文章』と映画台本『夜叉ケ池』の表紙デザインの当プロジェクト限定文庫本カバーや、所蔵する台本(歌舞伎・映画)のうち、約350タイトルの中からお好きな作品を選んでいただき、その台本カバー(台本を保護するための手作りカバー)にお名前を載せる権利など、趣向を凝らしたリターンを設定しています。

詳しくは下記「READYFOR」のプロジェクトページをご覧下さい。

●「【第10弾】歌舞伎や映画、フィルムがつないだ記憶を遺す。」プロジェクトページはこちら

●松竹大谷図書館公式HPはこちら

「【第10弾】歌舞伎や映画、フィルムがつないだ記憶を遺す。」プレスリリース