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南座10-11月公演『喜劇 道頓堀ものがたり』製作発表が行われました!

藤山直美が主演を勤める『喜劇 道頓堀ものがたり』の製作発表が、9月3日、京都市内にて行われました。

『喜劇 道頓堀ものがたり』は、“芝居街”として栄えた大阪・道頓堀を舞台に、芝居と街を愛する人々の姿を描く人情物語。三田純市の小説「道頓堀」をもとに宮永雄平の脚本・演出で平成十二年十一月に大阪松竹座、十二月新橋演舞場にて初演、十四年には藤山寛美十三回忌追善公演として御園座、十五年博多座にて上演され、いずれも大好評を博しました。 この度は浅香哲哉の演出により、新装なった南座に藤山直美が復帰後初登場となる作品として満を持しての上演となります。 公演に先駆けまして、京都市内ホテルにて製作発表が行われ、出演俳優陣が意気込みを語りました。

芝居茶屋濱菊の女将・菊乃に拾われ、お茶子として働きだす娘・お徳を演じる藤山直美は、南座について「毎年12月にはまねきが上がる小屋。『心して立たなあかんぞ』と父(故藤山寛美)に良く言われていました。」と劇場の歴史を感じながらも、「芝居に所縁のあるところで、昔の“芝居街”の人間模様がしっかりと描ければ。心を込めて演じます!」と熱く思いを述べました。

芸に悩む歌舞伎俳優・尾野川菊之助を演じる喜多村緑郎は「4年ぶりにお姉さん(藤山直美)の相手役をさせていただけることが本当に嬉しい」と笑みを浮かべ、「歌舞伎から新派に移籍して以来初めて歌舞伎俳優の役を演じます。月並みだが精一杯勤めたい」と力強く語りました。

また、女形歌舞伎俳優・尾野川あやめを演じる河合雪之丞も「何よりも嬉しいのは本当に久しぶりに藤山直美さんとご一緒できること」と喜多村と同じく藤山との共演を喜び、「“女方”だが“男役”。舞台に立っていないときの女方の立ち振る舞いをみせられたら」と意気込みを語りました。

続いて「思い起こせば62年前の初舞台が南座、今も役者を続けているのが不思議」と感慨深く語りだしたのは、菊之助の師匠・尾野川延十郎を演じる林与一。「時代も変わって色んな芝居が出てきたけれど王道の喜劇を守っている直美さんの芝居に出られる、こんなに嬉しいことはない」と出演の喜びを噛み締めました。

芝居茶屋の女将・菊乃を演じる三林京子は「この前写真を整理していたら直美ちゃんとの水着ツーショット写真がでてきた。細かった!」と会場を笑わせた後、「直美ちゃんとそんなに歳は離れていないのですが、(お徳を拾う)女将の役なので、あの頃の直美ちゃんやあ!と昔を思い出しながら(役作りを)頑張らせていただきます」と意気込みました。

芝居茶屋の居候・文治郎を演じる石倉三郎は「南座という歴史ある小屋は初めてでございまして、身が震えております。」「居候している役なので、地でいこうかなあと思っております。どうもすみません。」と言葉数が少ないながらも会場を笑いの渦で包み込みました。

医師・波良みさ緒を演じる鈴木杏樹も「石倉さん以上に緊張しております」と会場を和ませ、役について聞かれると、「標準語で行くか悩みましたが、(関西出身の)先輩方と一生懸命お話ししながら関西弁のリズムを大事に台詞を覚えたい」と自身が関西出身であることを明かし、抱負を語りました。

松村雄基は19年前の初演と同じく、道頓堀に革命を起こす興行師・白井松次郎を演じる。「芝居街の人情に心を動かされ変わっていく役。最初に演じた時は30代でしたが、今回は56歳になります。いろいろ人生で学んだことを活かして、(劇中で)成長していく様 を演じたい」と役に対する熱い思いを述べました。

大物興行師の一人娘・瑤子を演じる春本由香は「初めての直美さんの座組、初めての南座で、お話を頂いた時から緊張しています。浅香先生や直美さん、皆さんにご指導いただきながら頑張りたいです」と丁寧に語りました。

また、演出の浅香哲哉は「もちろん以前の演出を踏襲するが、このメンバーに合った新しい喜劇をつくりたい」と全体の抱負を語りました。

『喜劇 道頓堀ものがたり』は10月12日(土)から11月5日(火)まで。
チケットはチケットホン松竹(TEL:0570-000-489)またはチケットweb松竹にて好評発売中です。