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イマーシブシアター サクラヒメ ~『桜姫東文章』より~
川原一馬<陰陽師>インタビュー


――映像やミュージカルの舞台、音楽活動など多彩なジャンルでご活躍中ですが、イマーシブシアターへのご出演は初めてですね。
初挑戦です。今までも挑戦する作品が多くて、ノンバーバルの作品であったり、オフブロードウェイ作品であったり。今回は、イマーシブシアターである作品を、歴史ある南座で演らせていただけること、2020年の最初に新しい挑戦が出来ることを心から嬉しく思っています。僕自身は、陰陽師としてタップダンスのパフォーマンスを演らせていた だきます。ラストシーンで選ばれるように、全力でパフォーマンスしていきたいと思います。

――特技のタップダンスは、どれくらいの間やられてこられたのでしょうか?
小学四年生から高校生まで、ずっとやって来ました。エンタテインメントの世界の色々なものが好きでして、音楽を作ってみたり、DJをやってみたりもしてきています。ただ、僕自身のスタンスといいますか、ベースは役者。言葉を大切にしたいなと思いますし、役者をベースにいろんなパフォーマンスに挑戦していきたいと思っています。
――『サクラヒメ』では台詞があまりない中での演技になると思いますが、陰陽師をタップ ダンスでどう表現したいとお考えですか?
元々、陰陽師と言えば言葉で多くを語るような方たちではなく、どちらかと言えば“動”ではなく“静”の雰囲気を持っているキャラクターだと思っています。その中の動の感情だったり、サクラヒメへの思いだったりを陰陽師として舞うというような形にできれば。あくまでも役のラインを崩さずに、陰陽師の感情をタップで表現したいと思っています。

――南座の舞台に立たれるのも初めてですね。
歌舞伎のイメージが強く、僕とは縁が遠い劇場なのかなと感じていましたので、お話をいただいた時に、凄く新しい試みだなと感じました。メインで出演するキャストが二十代から三十代というのも画期的な挑戦なんじゃないでしょうか。色んなパフォーマンスをしている方たちと、日本ではまだ珍しいイマーシブシアターを南座で上演するというのが、ワードを聞くだけでもワクワクします。これを形にするにはみんなで一致団結して、蓋を開いた時にある程度の予想がつかないような舞台にしたいなと思っているんです。
――目指すのは意外性がある舞台ですか。
歌舞伎も、最初は画期的な演目だった訳じゃないですか。それと同じように新たなムーブメントを現代で起こすきっかけになるような作品になればいいなと思っています。オリンピックの年でもあるので、京都には外国人の方が益々増えてくるでしょうから、「日本でもイマーシブシアターをやっているんだ」「和物で上演するんだ」ということに対し、 海外の方たちも興味を持ってくれるだろうと思いますので、言葉に関係なく、面白く、世界に通用する作品づくりを目指したいですね。

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